「相性で片づけたくない」石川遼は“苦手”コースにどう向き合う?
◇国内メジャー◇日本ツアー選手権 森ビル杯 Shishido Hills 事前(2日)◇宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)◇7387yd(パー71)
過去7度の出場で最高は2010年大会の15位、予選落ちが4度を数える。石川遼はかつて、この宍戸ヒルズカントリークラブ 西コースについて明確な苦手意識を口にしたこともあった。今年は開幕を前に「どういうコースでも、相性というのは目に見えないもの。そこで片づけたくない気持ちが出てきている」とフラットな見方で攻略にかかろうとしている。
コロナ禍で2年ぶりの開催とあって、昨年3月にコーチへ迎えた田中剛氏とタッグを組んでから当地でのプレーは初めてとなる。「なんせ、コースが難しい」とタフな戦いを覚悟した上で「だいぶコースの見え方も変わってきていると思うし、攻め方も(過去に出たときと)変わっている」とも話す。
歴代優勝者にはフェードヒッターが数多く名前を連ねる中、ドローが持ち球の石川は苦戦を強いられてきた。「今までは集中力とか、思い切りとか“このホールでこの球を打てるようになりたい”みたいな、そういう思いを持って打ってきていた。今は自分が持っているものの中で、このホールをどうやって攻めるか(考える)。根拠のある形で攻めていかないと、4日間続かないと思うので」。ゲームの組み立てを見つめ直したのも、コーチとの継続的な取り組みの一環だ。
前日ラウンドでは新たなシャフトを挿した2I、深いラフから距離を残した局面で助けになる7Wといった2週後の「全米オープン」(カリフォルニア州トーリーパインズGC)を見据えてテストを重ねてきたクラブもバッグに入れて18ホールを回った。
「自分のゲームを理解して、このコースにどう落とし込むか。自分なりに攻めていくことがキーになる」。引き出しを整理し、プランを練って、難コースと向き合う。(茨城県笠間市/亀山泰宏)