2020年 ダンロップフェニックス

ボール手渡しはNG 今平周吾“特例”参戦の隔離マニュアル

2020/11/18 17:27
特例で米国から帰国即出場する今平周吾※写真は2019年「三井住友VISA太平洋マスターズ」)

◇国内男子◇ダンロップフェニックストーナメント 事前(18日)◇フェニックスカントリークラブ(宮崎)◇7042yd(パー71)

来年の東京オリンピック開催を見据え、日本政府が定めた「アスリート用東京オリパラ準備トラック(通称アスリートトラック)」が適用されて、今大会の出場が可能となった今平周吾。その制約は、いったいどんなものなのだろうか?

帰国後、いったん自宅に戻ったという今平は、必要な隔離処置を取った上での新幹線利用が許可されて、新横浜から博多まで周囲の座席を買い取った上で移動。博多から宮崎まで約300kmはハイヤーを使い、開幕前日の夕方に現地入り予定となっている。

また、大会期間中はフェニックス・シーガイア・リゾート内のコテージに宿泊し、取材はすべてリモート。他にも詳細にわたる運営マニュアルが作られていて、練習場に専用打席が用意され、クラブハウスの利用は不可、他選手とは2m以上の間隔を開けて大声でしゃべらないといったことが定められている。

選手の一番身近にいるキャディにとっても大変で、球を受け取るときは直接手で受け取らないこと、クラブのグリップに極力触れないこと、プレー中はつねにマスクを着用することなど、多くの制約が課せられている。

今月8日に都内でオリンピック実施競技としては新型コロナウイルス感染拡大後に初めて実施された体操の国際大会は、徹底した防疫態勢で実施された。今回の今平のケースは来年のオリンピックを見据えた実地テストとしての意味合いもある。

国内ゴルフの統括団体として、JOCとスポーツ庁と、日本ゴルフツアー機構(JGTO)と大会の間に入って調整にあたった日本ゴルフ協会(JGA)の山中博史専務理事は、「今大会の運営マニュアルは、(JOCやスポーツ庁から)詳細でよく出来ているとの評価も頂いた」と、関係団体が協力して作り上げたマニュアルに胸を張った。(宮崎市/今岡涼太)

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