石川遼「前半は完璧!最後まで持たなかったのが残念です」
石川遼にとって2度目の挑戦となる「日本オープン」が、福岡県の古賀ゴルフ・クラブで開幕した。戦前、多くの選手が難コース攻略にドライバーの使用回数を抑える、ドライバー封印などと話をしていたが、石川は「全ホール(パー3以外)ドライバーで行きます!」と宣言していた。
そして迎えた初日のラウンド。石川は49歳差の青木功、2001年の大会覇者手嶋多一と12時に1番ホールからスタートした。注目のファーストショットはフェアウェイセンターをキープ。ドライバーを使用しなかった青木や手嶋との飛距離の差は60ヤード。ここからピン手前1メートルに寄せるがバーディとはならなかった。
続く194ヤードの2番パー3では、5番アイアンでのティショットで再びピン手前1メートル。今度はしっかりと決めてバーディを先行させた。その後4番では3メートルのバーディを奪い、533ヤードの5番パー5では、ティショットで320ヤード飛ばすと、5番アイアンで2オンに成功。イーグルパットは決まらなかったが、楽々バーディ。
8番は70ヤードの2打目でしっかりとピンに絡め4つ目のバーディ。ここまでドライバー含めすべてのショットが完璧だったが、9番でティショットを左斜面で上空を木の枝が遮る位置へのミスショット。2打目でグリーン奥まで運び、3メートルのパーパットを沈め渾身のガッツポーズ。
後半は12番でティショットをグリーン手前のバンカーまで運ぶと、2打目でピン手前1メートルに寄せ5アンダー。この時点で2位以下に2打差をつける首位となった。しかし、この後ショットに乱れが生じる。14番はフェアウェイからの2打目がバンカーに捕まり目玉状態。3打目はグリーンに届かず4オン、2パットのダブルボギー。
続く15番はティショットを左サイドのラフに入れ、このホールも寄らず入らずボギー。さらに最終18番もティショットを右のバンカー、アゴの近い位置に入れ2打目は出すだけ。ここでもボギーを叩き1アンダーの単独4位で初日のラウンドを終えた。
「ドライバーショットはよかったけど、後半持たなかったのがつらいですね。まだまだ安定していないので、特にトップからの切り返しで体が開いてしまい思い切り叩きにいけないんです。去年は気持ちに余裕がなかったけど、今日は青木さんに毎ホール声をかけていただいたりしたのでリラックスできました。ドライバーは明日以降も使用します。風が強くなっても。自分のゴルフはこのスタイルしかないので・・・」。
4日間、この日のように安定したショットを続けていけば、日本一のゴルファーとして表彰台に上がる可能性もでてきた。その逆にショットが曲がりだしたときに、気持ちを切り替えて上手く立て直すことができるかが、今週の石川の課題となってきそうだ。