国内男子ツアー

石川遼、シンプルゴルフで7位タイ

2008/10/31 18:59
ラフからのリカバリーショットを放つ石川遼

「マイナビABCチャンピオンシップ」初日を2アンダー10位タイで終えた石川遼。目標としていた1日2アンダーを達成し、気持ちよく大会2日目を迎えた。

1番スタートのこの日、石川は3番パー3でティショットを手前花道にショートすると、アプローチで1.5mに寄せるも、決められずにボギースタートとしてしまう。しかし、続く4番パー5。ティショットを左ラフに入れた石川は、2打目はPWでフェアウェイに刻む。3打目はピンまで150ヤード。これを8Iで右手前2.5mにつけ、すぐにバーディを取り返した。

6番もバーディとした石川は、続く362ヤードの7番パー4。前日はアゲンストの為に刻んだが、この日はヤーデージブックをじっと見つめ、ドライバーを選択した。「98%の力で振ったら、芯に当たって最高のストレートボールが出ました」という石川のショットは、ティから288ヤード地点にあるバンカーをキャリーで越え、グリーンエッジまで残り10ヤードの狭い花道まで達する、約331ヤードのビッグドライブ。ギャラリーの喝采を浴びた。

あわや1オンの石川だったが、アプローチを寄せきれずにバーディは奪えない。ティショットを3Wで刻んだ井上信が、2打目をベタピンにつけてバーディとしたのを見て、「ドライバーでここまで打っても“4”か」と、落胆の色は隠せなかったが、「まぁ、これがゴルフかなと。あのホールは満足しています」と、すぐに気持ちを切り替えた。

後半は15番、18番と2つのパー5で確実にバーディ奪取。17番でボギーを叩いたが、初日に続いて危なげないゴルフで、通算4アンダーへスコアを伸ばした。

「今日もシンプルなゴルフが出来ました。最後まで良い集中力で気持ち良かったです」と、納得顔の石川。4つのパー5ですべてバーディを奪い、「ロングできっちり獲れているという言葉の響きはいいですね」と喜んだ。大きなピンチも無く、無難なプレーは石川の成長を感じさせた。

首位と5打差という好位置で決勝ラウンドに進む石川だが、「気持ちをコントロールしようとしても難しいけど、その場の空気と同じような自然な状態でプレーしたいです」と、いつも通りの平常心で、大会3日目に挑む。