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<堀江x高岡 1>独自路線の新規大会は「ビジネスモデルの新しい投げかけです」

2014/09/08 10:00

ネスレ高岡浩三社長x堀江貴文 対談その1(全4回)

「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権」開催経緯について語るネスレ日本株式会社 高岡浩三社長兼CEO

ホリエモンの対談コーナー第2回は、キットカットやネスカフェでおなじみネスレ日本株式会社の社長兼CEO高岡浩三氏がそのお相手。グローバル企業であるネスレは今年日本でゴルフトーナメントを開催します。その狙いは何なのか?最先端のビジネス、マーケティング論は必読です。

【堀江貴文氏(以下、堀江)】片山晋呉さんのトーナメント(片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権)ですが、あれは元々どういう経緯でやられることになったのですか?

【高岡浩三氏(以下、高岡)】知り合いからね、彼は永久シードも取って活躍したんだけど、今の日本の男子トーナメントはあまり活気がないし、スポンサーもどんどん離れていく。どうしたものかっていう悩みがあったみたいで、それで経済界でマーケティングを知っている人の意見を聞いてみたいということで、引き合わされたんです。彼とは初対面だったけど、まあビジネスの観点から好き放題いろいろアドバイスしてね。これはプレーヤーだけの問題ではないけれど、プレーヤーとしては、これだけ世界はグローバルなんだから日本で一番ということにはあまり意味がない。もっと海外へ出て勝負しないとだめなんじゃないかなとね。

【堀江】そうでしょうね。

【高岡】それと、もう一つ。テレビで“録画”で試合を放送していくことにすごく違和感があったんです。

【堀江】それ、みんなが言っていますよね。

【高岡】世界にそんな例はないですよ。スポーツをライブで見せないなんていうのはあり得ない。

【堀江】完全にそうですね。

【高岡】だったら、ゴルフの大会に新しいビジネスモデルを実現するのに、まずは自分のところだけでやってみるかって。それで、日本の選手を外へ送り出すときにはお金も要るだろうから、その軍資金を得るための大会を、うち単独で企画してみようかと。

【堀江】うーん。

【高岡】だから、優勝した人は海外に挑戦してくださいっていうのが、今回のもともとの趣旨なんです。副賞であるグローバルチャレンジサポートの1000万円というのはそういう宣言をしてもらえる選手にお渡ししたいと。ずっとじゃないですよ。ずっとじゃなくても、日本ツアーを戦いながら年間5試合、10試合、アジアや、その他に行きます、というふうに言ってもらわないと、この元々の趣旨が達成できないのでね。

【堀江】そっか、そういうことか、すごいな。

【高岡】それから、放送をテレビだけに頼らないでインターネットで、理想を言えば全ホール、出場者全員の戦いぶりを誰もがリアルタイムで見られるというね。

【堀江】技術的には可能ですからね。

【高岡】可能です。(通常主催者が負担してテレビ局に支払う)テレビの製作協力費を考えなければ、カメラの台数を数倍に増やしたところで、めちゃくちゃコストが上がるわけではない。だから、十分できるなぁと、まあそういう思いで企画したんです。

【堀江】セガサミーはテレビ中継をやらなかったですよね(編注:2007年の長嶋茂雄Invitational セガサミーカップ)。こないだのTポイントレディスもインターネットでやっていました

【高岡】去年、ヤマハレディスでも積極的にインターネット放送をされたら、やっぱり思ったようにすごい反響があって、これはいけるなとみんながちょっと思い始めてね(笑)。

【堀江】まあ、映像を見るかぎりは全然遜色ないですよね。

【高岡】今回もヤマハさんには協力してもらっているんですけどね。

【堀江】あ、そうなんですね。

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