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ナイキクラブ開発秘話 第3話 タイガー・ウッズが納得するものを「METHODパター」

2009/12/24 11:30
フェース部分の溝が、ボールに順回転をつくる秘訣があると川口氏は語る

「ナイキ開発秘話シリーズ」第3話は「METHODパター」。前回に続き、今回も米国テキサス州にあるフォートワースで開発する川口洋氏にインタビューを行った。

今までナイキは「ユニタイズド」「ICパター」「OZパター」など、数々のパターを世に送り出してきたが、今回の「METHODパター」はツアープロからも高い評価を得ている。

メソッドパターの特長は、フェース部分にソフトポリマー製の溝を採用している。ミルドスチールや、ポリマーをインサートしている従来のフェースと比べると、インパクト後にボールが順回転をするタイミングが早く、プレーヤーが意図するラインどおりに打っていける。また削り出し特有のインパクト音により、絶妙な距離感を損なわないよう演出している。

実際に海外ツアーで結果を出しており、海外ツアーで活躍するポール・ケーシールーカス・グローバーはパターを苦手としていたが、2009年のパッティングランキングで上位にくるほど、パターの調子が上がってきた。

また、世界NO.1プレーヤーのタイガー・ウッズも、「METHODパター」に期待をよせている。タイガーは長年の間「スコッティキャメロン スタジオスタイル ニューポート2」を愛用しているが、以前試合でパターが決まらず、パターでキャディバッグを叩いたところシャフトが曲がってしまい、使えなくなってしまった。

しばらくの間、セカンドパターの「METHODパター」を使用して大会に出ざる得ない状態になったタイガーだが、このパターが期待に応える。カナダで開催されたエキシビジョンマッチでコースレコードを出すほど、パッティングが冴え渡った。
タイガー曰く「ボールが順回転になるタイミング、心地よいインパクト音、ソフトな打感で距離感が合う」と絶賛。

いままでナイキのパターには見向きもしなかったタイガーだっただけに、ナイキスタッフは一同に喜んだという。今はまだ、タイガーの「セカンドパター」という立場だが、いづれエースパターになる日がくるのかもしれない。