米ツアーへと続く道 金谷、青島が日本人初のパーマー・カップ出場へ
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード◇ベイヒルクラブ&ロッジ◇7454yd(パー72)
フランチェスコ・モリナリ(イタリア)の鮮やかな逆転優勝で幕を閉じた今年の「アーノルド・パーマー招待」に、1人のアマチュア選手が出場していた。世界アマチュアランキング1位で、南カリフォルニア大学(USC)に通うジャスティン・サー(21歳)だ。
彼の出場資格はユニークだ。昨年7月、フランス・エビアンリゾートGCで、大学生によるライダーカップスタイルの競技会「パーマー・カップ」が開催された。1997年に始まったこの大会は、米国vs英国&アイルランドの大学生による対抗戦だったが、2003年に米国vs欧州に拡大。18年には、さらに米国vs世界選抜へと規模を広げた。サーは昨年大会で、男女12人ずつx2チームの計48選手による互選によりMVPに選出され、この出場枠をつかんだのだ(女子MVPはエビアン選手権に出場できる)。
「チームメイトや対戦相手から選ばれたことは、とても光栄で驚いています。ここは、すべてが勉強の場です。右を見ても、左を見ても、テレビで観る人たちがいる。とても素晴らしい経験です」とサーはいう。今週、惜しくも予選通過はならなかったが、大舞台の雰囲気を存分に味わったことだろう。
さて、第23回となる今年の「パーマー・カップ」は、6月7日から9日まで、アーカンソー州にあるアローシアンGCで開催される。この大会に日本人選手として初めて、金谷拓実(東北福祉大)と青島賢吾(ウェイクフォレスト大)の2人が選出された。
過去には、ダスティン・ジョンソンやジャスティン・トーマス、ブライソン・デシャンボーも出場し、今年のベイヒルで勝利を飾ったモリナリも同大会の卒業生だ。サーは大会の魅力について、「仲間だね」と断言する。「世界中から男女のトップ選手が集まってくる。タクミもケンゴも一緒にプレーしたことがあるし、2人とも良い選手だ。面白い試合になると思うよ」とエールを送った。成績次第では来年のPGAツアーにも出場できる。“キング”の名を冠した夢のある大会に注目だ。(フロリダ州オーランド/今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka