第2のジョーダン・スピース現る?
今から4年前の2010年、ここテキサス州ダラスにあるTPCフォーシーズンズリゾートで行われた米国男子ツアー「HPバイロン・ネルソン選手権」でツアーデビューを果たしたのは、弱冠16歳だったジョーダン・スピース。20歳となった今年までに、米国男子ツアーで1勝を挙げ、期待の新生として注目を欲しいままにしていることは周知の通りだ。
当時のスピースは、その前年に全米ジュニアを制し、テキサス州チャンピオンにも3度輝いていた。その結果、地元ダラスでのビッグイベントに、アマチュア選手として15年ぶりに推薦出場を果たし最高峰の舞台を踏んだ。
それから4年後。そのスピースの足跡を辿るように今大会最年少選手としてツアーデビューを飾るのは、同じくダラス出身のスコッティ・シェフラー。彼もまた、この秋に大学進学を控えた17歳で、スピースと同じく全米ジュニアを制し、テキサス州チャンピオンのタイトルも3度手中に収めているテキサス州が誇る若手のホープだ。
練習ラウンドを行った火曜日は、コースに着く前に量子化学のテストを受け、その晩には微分積分の課題を抱えていたという普通の学生の一面も併せ持つ。スピースとはジュニア時代から良く知る中で、火曜日にコース上でシェフラーを見かけたスピースは、わざわざ駆け寄って挨拶を交わしたという。
スピースはそのデビュー戦で16位タイに入った。シェフラーは「もちろん、少しプレッシャーは感じている。でも、今までやってきたのと同じ準備をして試合に臨むだけ」と、高鳴る胸の内を語っている。
「トップ10に入りたいと思っている。自分にとってそれが良い目標だと思う」と語るシェフラー。3歳年上のスピースの後を追って、新たな若手がティオフする。(テキサス州ダラス/今岡涼太)
■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka