池ポチャ2発の悪夢から1年 17番とガルシア再び
8日(木)に開幕した「ザ・プレーヤーズ選手権」の舞台・TPCソーグラスで、2008年の優勝を含めて3回のトップ5入りを飾っているセルヒオ・ガルシア(スペイン)。しかし、それらの活躍したシーンよりも、昨年の落胆した姿を思い浮かべるファンも多いかもしれない。
最終日、タイガー・ウッズと首位に並んで迎えた、浮島グリーンの17番パー3で悲劇は起きた。ティショットを2回続けて池に打ち込み、5オン2パットの7打を叩き自滅。最終18番もダブルボギーとして優勝争いから一転、終盤2ホールだけで8位タイへと沈んだ。
こんなデータもある。過去ソーグラスを回った52ラウンドで、ガルシアが17番で池に打ち込んだのは6回。この1ホールで通算12オーバーを記録し、1ラウンドあたり+0.23ストローク落としている計算になる。
この日10番から出たガルシアは、16番までに4バーディを奪う流れの中で、あの悪夢を経験して以来の17番を迎えた。「(昨年のことは)頭をよぎったよ。嘘を言うつもりもない。とにかくポジティブになろうと努めていたんだ」。ボールはやや左に出たが、グリーン左端に1オン。7.5メートルのバーディパットをしっかり寄せてパーに収めた。「ちょっと引っかけたけど、まあまあのショットだった。(パーとした次の)18番も(昨年最終日より)良かったし、とてもハッピーだ」。
「今日は上手く乗り越えられたよ。週末も同じようになることに期待したいね」。初日を終えて、首位に2打差の5アンダー4位タイの好スタート。これまで数々のドラマが生まれてきた名物ホールで自らが悲劇の主人公となった1年前の顛末を、今年こそ最高のシナリオに描き替えたい。(フロリダ州ジャクソンビル/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。