L.ドナルド 世界ランク1位への復帰は?
フロリダ州のイニスブルックリゾートで行われている米国男子ツアー「トランジションズ選手権」は予選ラウンドを終えて、ジェイソン・ダフナーが通算10アンダーで単独トップ。初日に10アンダーをマークしたハリントンの独走かと思われた試合は、2日目に一転して混戦模様となった。
そしてこの日、静かに4位タイに浮上してきたのがルーク・ドナルド(イングランド)だ。4アンダーの10位タイからスタートすると、前半インでは「ちょっと意識が強すぎた」と、1つスコアを落としてしまったが、後半アウトで「32」をマークし通算7アンダー。首位に3打差と好位置で決勝ラウンドに進んだ。
2週前の「ザ・ホンダクラシック」で、ロリー・マキロイ(北アイルランド)が優勝し、タイガー・ウッズに次ぐ史上2番目の若さで世界ランキングトップに立った。そして40週にわたって、守り続けてきたその座を奪われたのがドナルドだった。
「(ランキングにおいて)ナンバー1でいることが、自分にとってそんなに大きなことなのか僕には分からない。僕はいつも試合に勝つことに集中しているだけなんだ。もちろん(未勝利の)メジャーでもね。何度もそうした結果、去年はそういう(トップになるという)ことに繋がった。もちろんナンバー1はいいことだし、鼻が高い。けれど、僕が本当に目指すところでもないんだ」。
マキロイは今週試合に出場しておらず、ドナルドが今大会で優勝すれば再びランキング1位となる。しかし昨シーズンは史上初となる米国、欧州両ツアーで賞金王となる快挙を成し遂げても、「とにかくメジャーで勝ちたい」という思いが一番だという。
ところでそのドナルドだが、様々なトーナメントで、どうも“いつのまにか上位でフィニッシュしていた”というケースが多いように思えるのは気のせいだろうか。
PGAツアーの昨シーズンのデータを紐解くと、それは各ラウンドでの平均スコアに数字として表れていた。第1ラウンドこそ69.44で全体3位ながら、第2ラウンドは70.00で26位に落ち込んでいる。しかし決勝に入った第3ラウンドは69.38で15位。そして最終ラウンドは68.06で、全選手中トップだったのだ。(フロリダ州タンパ/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw