T.ウッズは復帰第2戦も話題の渦中に
今季の海外メジャー最終戦「全米プロゴルフ選手権」は11日(木)から14日(日)の4日間、米ジョージア州のアトランタ アスレチッククラブで行われる。前週の「WGCブリヂストンインビテーショナル」で37位に終わったタイガー・ウッズの復帰2戦目となる。
前週は古傷の左ひざ、そして左足アキレス腱の故障からの回復をアピールしたタイガー。前週月曜日には今大会のコースを訪れ練習ラウンドを敢行していた。そして今週は火曜日にアウト、そしてこの開幕前日の水曜日にインの9ホールをチェック。「コースは完璧な状態。グリーンはこれから週末にかけてもっと速くなるだろう。でも戻って来られたこと、そして戦えることがうれしい。今週は暑くて、楽しい週になりそう」とコメント。前週の大会では後半2日間でのショットに手応えを感じているようで、自身への期待をのぞかせた。
だが、大会を前に、またしてもタイガーの周囲は騒がしい。前週の「ブリヂストン―」ではタイガーの前キャディであるスティーブ・ウィリアムスがアダム・スコット(オーストラリア)のバッグを担ぎ、スコットの今季初勝利をアシスト。タイガーの復帰戦ということもあり「因縁の対決」として大きな注目を集めた中、スティーブは先月に電話で解雇通告を受けたことなどを試合後のインタビューで暴露。新しい相棒と“リベンジ”を果たしたと話題となった。
ところが、そのスティーブの言動が大きな波紋を生んでいる。一部のメディアは「しゃべり過ぎだ」と痛烈に批判。リー・ウェストウッド(イングランド)が「タイガーへのあてつけ以外の何物でもない」と話せば、ダレン・クラーク(北アイルランド)は「私のキャディは世界で21勝しているが、スティーブはそんなもんじゃない。(昔から)私のキャディをやっていたら、もうちょっと静かにしていただろうけど」と皮肉った。他選手からの風当たりも強くなっている。
一方のタイガーは「スティーブとアダムの勝利は嬉しかった。アダムは僕の友達だし、スティーブもそうだ。スティーブには試合後に祝福のテキストメッセージを送った。彼らが素晴らしいプレーをしたことは良いこと」と周囲の意見には反応せず。今大会でも前週に引き続き、少年時代からの友人であるブライオン・ベル氏とコンビを組むが、過去4度の優勝を誇る大会も喧騒の中でのプレーとなりそうだ。(米ジョージア州ジョンズクリーク/桂川洋一)
■ 桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール
1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw