2019年 シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン

アダム・スコットの回想 タイガー・ウッズとのベガス対決

2019/10/03 10:15
かつてのスコットとウッズ。接点はラスベガスにあった ※画像は2003年の「WGCアクセンチュアマッチプレー」から(Scott Halleran/Getty Images)

◇米国男子◇シュライナーズホスピタルforチルドレンオープン 事前情報(2日)◇TPCサマリン(ネバダ州)◇7255yd(パー71)

1983年に初開催された今大会は、タイガー・ウッズが96年にプロ初優勝を飾った試合としても知られている。今週、そのウッズはフィールドにいないが、ネバダ大学ラスベガス校出身のアダム・スコット(オーストラリア)が、会見で若き日のウッズとの思い出を語ってくれた。

ときは2000年6月。プロ転向を決断した19歳のスコットは、かつて師事していたブッチ・ハーモンから、「ペブルビーチで全米オープンに出場するウッズが、あすラスベガスに来る。もし彼がラウンドをするならば一緒にプレーできる」と教えられた。ハーモンは当時ウッズも指導。「それは、全米オープン前週の日曜日のことで、僕はもちろん緊張したよ」とスコットは振り返る。だが、こうして2人の対決が実現した。

コースはラスベガス南部のリオ・セッコGC。「ハーフを終えて、たしか僕が1ダウンだった」とスコットはいう。「でも、そこからタイガーはギアを上げて、バーディ、バーディ、バーディ、イーグルみたいな。14番ホールでマッチの負けが決まったんだ」。

「タイガーは9番でダボを打ったのに63。自分が目撃したものに面食らったよ。とても風が強い日で、自分も良いプレーをしてたぶんイーブンパーくらいだったけど、9打差を付けられた。ブッチには、『プロ転向を考え直した方がいいかな』みたいな泣き言を言ったと思う」。

若きスコットの自信を打ち砕くには十分過ぎたウッズのプレー。だが、翌週スコットは少し救われた気持ちになった。ウッズがメジャー史上最多となる15打差をつけて「全米オープン」を制したのだ。「僕はそれを見て、とてもハッピーだったよ」と笑顔のスコット。「他の誰も、彼のようにはプレーできないってことを知ったからね」。(ネバダ州ラスベガス/今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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