2014年 ウェグマンズLPGA選手権

クリーマー “第2の故郷”でのラストゲーム

2014/08/14 10:30
長く続いてきた“第2の故郷”での開催。P.クリーマーは惜別の優勝を飾れるか

ニューヨーク州のモンローGCで14日(木)に開幕する海外女子メジャー「ウェグマンズLPGA選手権」に出場する選手たちの中でも、ここロチェスターの地を“第2の故郷”と呼ぶポーラ・クリーマーの今年にかけるモチベーションは、ひときわ高い。

生まれはカリフォルニア州のクリーマーだが、ロチェスターについて「ゴルフにおける私を育ててくれた場所」と話す。アマチュアだった16歳のとき、初めてLPGAツアーに出場したのが、当地で行われた「ウェグマンズロチェスターLPGA」だった。

近郊には親戚が住んでおり、2012年に94歳で亡くなった祖父のトム・クリーマー氏が毎年のように車で応援に駆けつけてくれたことも、大切な思い出として心に刻まれている。「ここにはたくさんの友人たちもいる。ロチェスターは、私の中でとても大切な場所なの」。

しかし、クリーマーにとって今年は、寂しさを伴いながらの出場となる。

ロチェスターは、当地に本拠地を置く大手スーパーマーケットチェーンのウェグマンズ社がスポンサーとなり、1977年から38年にわたってLPGAツアートーナメントが開催されてきた地だ。しかし、同社は来季から今大会のスポンサーを撤退すると表明。代わって会計事務所大手のKPMG社が主催し、コースも南西に約400キロ離れたウェストチェスターCCに移ることが決まっており、当地でのラストゲームという空気が会場には漂っている。

クリーマーの今年にかける熱意の理由は、ここにある。

「木が生い茂り、狭いトリッキーなグリーンが多い、ロチェスター周辺のコースが好き。今週が楽しみだし、週末は優勝争いに加われれば最高ね」。明日、惜別の情を胸に刻みながら初日のティグラウンドに立つ。(ニューヨーク州ピッツフォード/塚田達也)

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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