SNSで新たなファン獲得を目論む米ツアー

今週の米女子メジャー「ウェグマンズLPGA選手権」で、ゴルフ界では初となる試みが行われている。選手横にいるキャディ、そのビブスをよく見てみると、選手名の下に＠のついたTwitter（ツイッター）アカウントが併記されているのだ。

LPGAによると、ツアーメンバーのうち119名がTwitterアカウントを所持している。そのうちの93名が今大会にエントリー。LPGAメンバーで一番フォロワーが多いのは、ナタリー・ガルビス（@natalie_gulbis）で116,700人超。ポーラ・クリーマー（@ThePCreamer）、ミシェル・ウィ（@themichellewie）がそれに続いている。

LPGAの思惑と選手の意図は一致している。よりファンと選手の接点を増やすことで、熱烈なファンを増やし、ツアーの活性化につなげるというものだ。たとえテレビや活字メディアで報道されなくとも、選手の今を即座に知ることができるソーシャルメディアを活用すれば、ファンへのリーチには事欠かない。

選手たちも当然この施策には大賛成だ。「日本でもやったらいいのに」とは、上田桃子（@Momoko3030）の声。「私も他の人のブログやコメントを見てパワーやヒントをもらっているので、全くゴルフに関係ない人や私のことを知らない人でも、少しでも共感できるようなもの、プロとしてなにかを感じてもらえるようなものを意識しています」と積極的だ。有村智恵（@arichie1122）が44,000人を超えるフォロワーを得るなど、国内に置いても多くのプロがTwitterを愛用している。

Twitterの発言は選手の自由。その分、責任も負担も重いが、ファンが得られる親近感は何ものにも代えがたい魅力だろう。協会と選手が一体となってツアーを盛り上げていこうとする姿が、今の米ツアーの勢いでもある。（ニューヨーク州ロチェスター／今岡涼太@rimaoka）