〇×△に仮想ピン位置「ABC」 選手たちのコース下調べHOW TO
◇米国女子◇LPGAメディヒール選手権 事前(5日)◇サティコイGC(カリフォルニア州)◇6551yd(パー72)
今週の大会は米女子ツアー初開催のコースで行われる。開幕前の3日間を使って、ルーキーからベテランまでコースメモに練習ラウンドで集めた情報を書き留めていく。各選手がどのように予習しているのかメモを覗いてみた。
渋野日向子は傾斜の強いグリーンのなかで、仮想のピン位置を「ABC…」でつけている。たとえば本コースで特徴的な10番(パー3)。池越えなうえに、30yd打ち下ろし。左に傾斜したグリーンには、奥と左サイドにバンカーが待ち構えている。
「左サイドはあまりピンが切れないから、右3分の2くらいかなと思います」と予想したピン位置はほぼ左サイドを避けたポジション。奥のバンカーはできれば入れたくないが、手前の池、左サイドのグリーンを避けて「入れてもいいか」の「△」をつけている。ちなみに、グリーンの傾斜は「見たまま」打つ派でとくに書き込むことはしていない。
ちなみに初日は7時36分に10番からスタート。「ありがたいことに、練習場も打ち下ろしだからイメージしやすい。1Wよりも、ずっと10番の距離を打っているかも」と備えるつもりだ。
ショットの落としどころを5段階で書き込んでいるのが古江彩佳。打っていい場所から順に「〇・△OK・△・△×・×」でメモをつけていて、10番の奥のバンカーは古江流では「△OK」。グリーンの傾斜が強いところは赤い線を引いて、ひと目でわかるようになっていた。
一方、メモはシンプルにというのは、米ツアー10年選手の上原彩子。練習ラウンドでボールが転がった方向を矢印で、メモの上には距離と番手が小さく書き込んであった。「ルールはとくに決めていません。なんのクラブでどう打ったかを書いています」と書き込むことはあまりしない。笹生優花も「そんなに色々は書かない」と、傾斜の強いところをメモするくらいにとどめていた。
ひとホールとっても予習のしかたに個性が光る。それぞれの準備、戦略を立て、今週も難関コースに立ち向かう。(カリフォルニア州ソミス/谷口愛純)
■ 谷口愛純(たにぐちあずみ) プロフィール
1992年生まれ。社会部記者、雑誌の営業その他諸々を経てGDOに入社。ゴルフは下手すぎて2017年に諦める。趣味は御朱印集めと髪色を変えること、頭皮を想って最近は控えてます。