2009年 全英リコー女子オープン

いまだに噛み合わない上田とテリー

2009/08/03 06:33
選手とキャディ、やはり一人だけで戦うことは難しい…

今年の「全英リコー女子オープン」は、通算16オーバーの55位タイ。優勝争いを繰り広げた宮里藍や、宮里美香諸見里しのぶらと比べて、上田桃子の低迷ぶりが気に掛かる。今週、毎日のように本人の口から聞いたのは、キャディのテリー・マクナマラ氏とのコミュニケーションが上手く取れていないということ。問題はどこにあるのだろう?

本人も認めているが、一番のネックになっているのは、上田の英語力がまだ低いこと。ゆっくり話すのを聞き取ることは出来ても、ライや風向き、狙いどころやショットのイメージを数秒以内にやり取りしないといけない試合中には、お互いの考えを理解しあう時間と手段が足りていない。

例えば初日の15番パー5。ラフからの第2打に、テリーはフェアウェイに戻すのを優先してPWを渡そうとした。しかし、上田はライを見て「打てると思ったし、江連さんなら行けって言うだろうと思った」と6Iを選択する。最終的には選手がボス。その場では上田の判断が優先された。

テリーはその事について、「フィロソフィー(哲学)が違う」という。「私のマネジメントは、パーとバーディ。PWでフェアウェイに出せば、確実にパーは獲れるし、バーディは次のホールで狙えばいい。ラフから6Iで打ったら右や左のどこに飛ぶか分からないし、そこにはラフもバンカーもある。ミラクルショットは必要ない」。上田のマネジメントを“若い”と指摘するが、その考えをその場で伝えることが出来ないのが、お互いの一番のストレスとなっているようだ。

日本人同士なら話せば分かるが、日本人とアメリカ人では考え方も習慣も違う。ちょっとしたすれ違いが大きな溝にならない事を祈るばかりだ。とはいえ、テリーは上田の才能を認めているし、上田も「今年はテリーでやると決めた」と投げ出すつもりはない。以前に比べ、自分を主張できるようになった上田に成長を感じるが、お互いのベストパフォーマンスを発揮するには、まだもう少しのぶつかり合いが必要かも知れない。(編集部:今岡涼太)

■ 今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール

1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka

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