バーディ“ホイホイ” 真鍋早彩が見せたホステスプロ魂
この日一番のドラマは、午後スタートの最終組で待っていた。初日を4オーバー106位で終えたアース製薬所属のホステスプロ・真鍋早彩(まなべ・さや)が、2日目は1イーグル、3バーディの「67」で回って通算1アンダーのカットラインに滑り込んだ。それも、残り3ホールで3つスコアを伸ばしたのだから、応援していた関係者も大興奮だ。
最終組だけに、予選カットラインも明確に把握していた。10番スタートのこの日、真鍋が通算2オーバーで6番に来たときのカットラインは1アンダー。その6番で「ティショットを引っ掛けて、7Iで出したけど残りは62ヤードだった。もう寄らなかったらどうしようとかじゃなく、62ヤードを打つってことしか考えなかった」という3打目は50センチにぴたりとついた。「お先にの距離ですね。お先には行けなかったけど(苦笑)」。
続く7番ではドライバーでフェアウェイを捕らえると、残り84ヤードを58度のウェッジで直接カップに放り込んだ。「少し厚めに入ったんですけどね。ギャラリーもドッカーンって感じじゃなく、入った!?おーっみたいな(驚いた)感じでした」というイーグル奪取でイーブンパー。
まだ続く。次の8番では7メートルのバーディパットもカップに沈めた。難易度の高い9番(パー3)は確実に2パットのパー。予選通過ぎりぎりの通算1アンダーでホールアウトすると、アース製薬のシャツを着たスタッフたちにハイタッチで迎えられた。
「初日から社員さんが盛り上げてくれたし、それに乗っかってみんなで戦った結果です」と振り返った真鍋だが、今季は5試合に出場して予選落ち4回に棄権1回。5月の「サイバーエージェントレディス」以降は、左肩を痛めてまともな練習もできず、「ヨネックスレディス」は初日に棄権、今週もプロアマ戦は休みを貰ったという状態だった。今の状態は?と聞いても、うーんと言葉を濁し苦笑いを浮かべるだけだった。
もうひとつ、真鍋が目を引いていたのはひときわ目立つキャディバック。アース製薬の製品をモチーフにしたもので、初日は真っ赤な「アースジェット」、そして2日目は「ごきぶりホイホイ」のど派手なものだ。
「私は結構、気に入っています。初日は“ジェット”噴射で行こうと思ったのですが、逆方向に噴射しちゃって、今日はバーディを“ホイホイ”獲りたいなと思ったらうまく行きました」。なんとも見上げたホステスプロだ。(千葉県袖ヶ浦市/今岡涼太)