2010年 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン

“復活”ではない1年7ヶ月ぶりの勝利

2010/05/23 16:42
「これで運を引き寄せられたかな?」と不動。再び常勝モードに突入か!?

これまで積み上げてきた46回の優勝と比較して、「今日が一番、緊張しました・・・」と1年7ヶ月ぶりの勝利への感想を漏らす不動裕理。「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」最終日に逃げ切り勝利を飾り、近そうで遠かった通算47勝目をようやく手にした。

「ずっと緊張していて喉がカラカラ。とにかく、自分を“頑張れ、頑張れ”と励ましてプレーしていました」。とても6年連続で女王に君臨していたプレーヤーとは思えない言葉からも、それだけの切迫した気持ちが伝わってくる。

調子は決して悪くない。飛距離も落ちているわけではない。不動は、この日の勝利を“復活”ではないと話す。「ただ優勝できていなかっただけ。いつも通りにプレーしていたら、今日はたまたま勝てた、そんな感じです」。この1年7ヶ月の間に勝てなかった理由を、次のように明かす。「優勝に必要な一打をミスして、自分で流れを切っていた」。

その象徴的な場面が、2008年の最終戦「LPGAチャンピオンシップリコーカップ」最終日、最終グリーン。1メートルを残したウィニングパットから、まさかの3パット。待ち受けていたのは歓喜の瞬間ではなく、勝利を逃す悲劇だった。あの悲劇から1年半後に、ようやく手にした通算47勝目。「あれは私にとって必要な時間だったと思う。あれがあって、今回の優勝があると思います」と述懐する。

賞金ランキングは7位に浮上。好調な状態で、来週は過去3勝を挙げている「ヨネックスレディース」に臨む。不動の周りで止まっていた時が、再び刻み始めた。(編集部:塚田達也)

■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール

1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。

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