コロナ禍で増した「日本に行きたい」 ジョン・ジユが日本ツアーを選んだ理由
2022年、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のメンバーになるべく総勢649人が集結し、会員バッジを手に入れたのは20人。倍率は42.45倍だった。12日に都内で行われた入会式に出席し、翌13日から4日間のセミナーを受講して2023年1月1日付で正式な会員になる。
来季からルーキーとして歩み出せることにそれぞれが喜びをかみ締めるなか、韓国から来たジョン・ジユも「うれしい。ただうれしい」と笑顔を見せた。ゴルフを始めたのは18歳、韓国ツアーで腕を磨いて日本のプロテストに一発で合格した。並々ならぬ難関を突破して、下部ステップアップツアーを主戦場に歩み始める。
173㎝、58㎏。モデル体型といえるスラリとした脚を持つ26歳は「日本が好き」と、これまでも旅行で来日した経験を持つ。「でも、コロナで来られなくなって『日本に行きたいな』って。選手になれば日本に来られる。来るための目的を作れば、日本で生活できると思った」
四季折々の景観を好み、日本食が口に合った。さらに、「韓国の国民性はわりとどんなことでもスピード感があって、自分はゆっくりな性格。焦ることがあまり得意じゃない。日本人の親切心やおもてなしも素晴らしいと思った」と熱烈に語った。
日本での生活では、季節によって変わる旬の食べ物や文化を楽しむ一方で、プロゴルファーとしては「QT(予選会)行かずにレギュラーツアーでプレーしたい」と目標を掲げる。同郷のイ・ボミやキム・ハヌル、アン・シネといった選手たちが日本のゴルフファンを沸かしてきた。「自分も色んな人に尊敬される役割になっていければ」と胸を高鳴らせた。得意とするのはアプローチなどのショートゲーム。ピンを狙い打ちする姿に期待だ。(編集部・石井操)
■ 石井操(いしいみさお) プロフィール
1994年東京都生まれで、三姉妹の末っ子。2018年に大学を卒業し、GDOに入社した。大学でゴルフを本格的に始め、人さまに迷惑をかけないレベル。ただ、ボールではなくティを打つなどセンスは皆無。お酒は好きだが、飲み始めると食が進まないという不器用さがある。