2013年 関西オープンゴルフ選手権競技

ひらめきの0.5インチで矢野東が100人抜き

2013/08/23 21:24
1日で10パット縮め、笑顔も飛び出す矢野東

好スコアはゴルファーを饒舌にする。まして、自分のちょっとした“ひらめき”が当たったときはなおさらだ。「関西オープンゴルフ選手権競技」の2日目に、この日のベストスコアとなる7アンダー「65」をマークして通算3アンダーの10位タイに浮上した矢野東が、ホールアウト後、得意気に語り始めた。

「ショットは昨日から良いですね。何が違うって、パッティングが別ものなんですよ。昨日は3パットも4パットもありましたから。それが今日は面白いぐらい入ってくれて」。出場144選手中最下位の35パットで「76」ストロークだった初日から、2日目には25パットで「65」。10パット減らして11ストローク伸ばした計算になる。ちなみに順位は初日の110位から100人抜きだ。

言葉を弾ませ、矢野がタネ明かしした。「0.5インチ(1.27センチ)長くしました。33.5から34インチに」。パターのヘッド形状は同じもので、以前使っていたものを再び使用することにしたという。果たして0.5インチでどれだけの違いがあるかは、矢野自身も正確に把握していないようだが、「ちょっと、ひらめいちゃったんですよ。その内容は秘密ですよ」と、好転につながった何かしらの手がかりはあるらしい。

今季は予選落ちこそわずかに1試合だが、ツアー第2戦の「インドネシアPGA選手権」で11位タイになったのが最高位で、それ以外は30位以内にも入れない苦戦が続いている。7月の「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」から、キャディの小岸秀行氏とのコンビを2年ぶりに復活させるなど停滞ムードの一掃を図り、今大会も和気あいあいとムードはいい。

閉塞感を打ち破る力は、理屈よりもひらめきの方が大きかったりする。残り2日間もバーディ量産となるか。もちろん3日目も、ひらめきの34インチパターで勝負する。(兵庫県三木市/本橋英治)

2013年 関西オープンゴルフ選手権競技