塚田の強み? タイ人選手との繋がり
塚田好宣が、3週間前の「セガサミーカップ」から髪の毛を鮮やかな金髪に染めた。「よくタイ人と言われるから、差別化を図ろうかと思って」。26日(木)に開幕した「サン・クロレラ クラシック」で首位タイの好スタートを切った42歳のベテランは、笑みを浮かべながら冗談っぽく口にした。
練習ラウンドは主に、プラヤド・マークセンやキラデク・アフィバーンラトら、タイ出身の選手たちと多くをともにする。04年からは日本ツアーと平行してアジアンツアーでもプレーを続け、季節を問わず常に日に焼けている容姿。さらに、堪能なタイ語で会話を交わしている姿を見れば、なるほど、タイ人と思われても無理はない。
その塚田が開幕前日、「普段は、あまりアドバイスをしてくれない」というマークセンからパットの指導を受けた。普段はピン型のパターを使用している塚田だが、「それじゃダメだ。オマエはこれで、クロスハンドで打て」と、もう1本用意していたネオマレット型のパターと、その打ち方までをも助言したという。兼ねてからパットへの悩みを抱えていた塚田。「よほど見かねたんでしょうね・・・。これ以上悪くなることはないと思っていたし、開き直ってできました」。すんなりと聞き入れたその効果は想像以上、自身初の首位タイ発進という好スタートを果たした。
近年はアジアンツアーへの出場機会は減り、昨年のQTでも上位突破を逃して今年も出場は数試合にとどまる見込み。それでも、アジアの舞台で培ってきた経験は、今も大切な人脈として日本ツアーでも活きている。北海道らしからぬ厳しい暑さに見舞われる中、真っ黒に日焼けした塚田の笑顔は、より活き活きとしたものに映る。(北海道小樽市/塚田達也)
■ 塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。