2016年 ハッサンIIトロフィー

難題は日替わり 武藤俊憲、3日目は風に苦しむ

2016/05/08 06:31
風に惑わされショットも低調。武藤俊憲は連日の後退を強いられた

モロッコで開催中の欧州男子ツアー「ハッサンIIトロフィー」の3日目。45位で決勝ラウンドに進出した武藤俊憲は4ボギー「76」、バーディなしと見せ場を作ることなく終わり、通算6オーバーの57位タイに後退した。

「ノーバーディは厳しいですね…。毎日コンディションが変わる状況に、対応しきれていない」。最終組をプレーした初日は、夕刻に伸び始めたグリーン上のポアナ芝。2日目は微妙な傾斜に切られ続けたピンポジション。そして3日目は、決して強くはないが、1打ごとに顔色を変える、舞うような風に苦しめられた。

最初の1番から風の読みに迷いが生まれた。フェアウェイから残り178ydの2打目地点はアゲンストの風が吹き、「最初は5Iでもいいと思った」。ひとつ番手を落として6Iを手に取ったが、ボールはグリーンをオーバーして奥のバンカーへ。1mに寄せてパーとしたが、その後も「きょうは風がまったく分からなかった」と停滞を強いられる。

「風の読みに疑いが出てしまうと、自信を持ってショットが打てない。思い切り振れないから、インパクトが緩んでしまう」。2日目まで好調を自負していたショットもこの日は精彩を欠いた。フェアウェイキープ率43%(6/14)、パーオン率55%(10/18)はともに、この3日間で自己ワーストだった。

「いきなり来て上手くいくとは思っていなかったけど、あまりに上手くいかな過ぎる。あしたは風を何とかして、アンダーパーで回りたい」。24時間以上のフライトを経て足を踏み入れた、初めてのモロッコの地。海外で戦う貴重な機会を、無駄にはしない。(モロッコ・ラバト/塚田達也)

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