盛り返したブルックスがガレインで首位を堅持
「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」は、不安定な序盤を乗り越えたダニエル・ブルックスが1打差の首位で最終日を迎える展開となった。
3打差の首位で大会を折り返した28歳のブルックスだったが、ティショットを右側の深いラフに打ち込み、そこからの脱出に2打を要したオープニングホールでダブルボギーを叩いたため、2番ティに立ったときにはアドバンテージが早くもなくなってしまった。
しかし5番で心落ち着かせるバーディを奪った昨年の「マデイラアイランドオープン」王者は、8番と9番ではアイアンショットが冴えを見せ、立て続けに短いバーディパットを決めた。
この後も引き続きドライバーショットにミスは散見されるも、イングランド出身のブルックスは10番でボギーを叩いて以降、素晴らしいパーセーブを披露。16番(パー5)は2オンに成功し、2パットでバーディを奪ったブルックスは、3日目を1アンダーの「69」でラウンドし、3日間のトータルを通算12アンダーとした。
3日目のベストスコアとなる「64」でこの日をラウンドしたフランスのラファエル・ジャクランが1打差の2位につけており、米国出身で世界9位のリッキー・ファウラーを含む3人が通算9アンダーの3位タイでこれに続いている。
16番でイーグルを奪ったファウラーは3日目を「66」でラウンドし、同じく通算9アンダーにはオランダのユースト・ラウテンとイングランドのトミー・フリートウッドがつけている。
マデイラでの優勝の後、14戦連続で予選落ちを喫したブルックスは、今年に入ると、20位タイに入った先週のフランスまで13戦連続で予選落ちしていた。「悪いスタートから流れを取り戻せたのが良かったね」とブルックス。「コースはタフだったし、風があって寒かったから、これまで通りのプレーを続けられて良かった。今日はお粗末なショットが多かったけれど、その後のセーブとパットが良かったね」。
「優勝できれば最高だね。僕らはそのためにプレーしているわけだから」。「明日は自分のキャリアで一番大きな一日となるけれど、そのことについいては考えないようにするよ。何よりも優先すべきはシード権の確保なんだ、今年は苦しみ続けてきたからね」。
最後にヨーロピアンツアーで勝利した「スペインオープン」では記録に並ぶ9ホールのプレーオフを戦い抜いたジャクリンは、先週、母国のパリで23位に入るまでは5大会連続で予選落ちの憂き目を見ていた。「あれは辛かった」と40歳のジャクリン。「僕にとってここ3ヶ月は難しい時期だった。通常、僕は多くの大会で予選通過するし、ティからソリッドなプレーをして、グリーンも良く捉える方なんだ」。
「それだけに辛かったけれど、今年は僕にとってツアー20年目で、これまで一度もシード権を失ってこなかったのはラッキー。だから、ここ3ヶ月間が難しかったと言っても、文句は言えないんだ。それもゴルフの一部だから」。「ゴルフという競技はどんどん難しくなっている。選手のレベルはまだまだ上がっているからね。だからひとたび100パーセントのプレーができなくなると、途端に週末にプレーできなくなってしまうんだ。それもゴルフの一部だね。だからこそ修練を積むのだし、明日の僕のポジションでプレーするために練習をするんだ」。
ここ4年間、「全英オープン」を制した選手たちはクラレットジャグを掲げる前週に「スコットランドオープン」でプレーしており、昨年全てのメジャーでトップ5入りを果たしたファウラーもその傾向にあやかりたい選手の一人だ。「重要なのは来週へ向けた準備なんだ」とファウラー。「前の週にプレーするというのだけではなく、リンクスのゴルフコースでプレーして優勝争いに加わる機会に恵まれたんだから、これは来週に向けて良いこと尽くめだね」。
「去年、僕はこの大会を8位で終えて、『全英』では良い1週間を送ることができたんだ。だから明日を楽しみにしているし、ここで勝利して来週も良いプレーができるところまで持って行きたいね」。