2011年 BMW PGA選手権

「BMW PGA選手権」3日目/ウェントワースクラブ現地レポ

2011/05/29 09:28

悪条件になると強いL.ウェストウッド

世界ランク1位のウェストウッド。悪条件での安定感は随一だ

ウェントワースクラブは、ヒースロー空港から南西へ車で30分位に位置する、イギリス郊外のゴルフ場だ。イギリスと言うとどうしてもリンクスコースを想像してしまいがちだがこのコースはアップダウンのある林間コース。その為、林を超えたボールはふわりと浮いたり、左右に流されたりと言った具合で、比較的高い球を持ち球としないヨーロッパ選手でも、このコースではコントロールするのは難しいようだ。

何故ならいくつかのホールでは打ち下ろしでティングランドが木の高さと同じだったり、逆にグリーンが高い位置にあり、高い球を要求されるホールもある。いかにボールをコントロールできるかが勝負のカギを握りそうだ。

そんな中で、上位と2打差の好位置につけたのがL.ウェストウッドだ。さすがはワールドランク1位だけあり、悪条件になるとショットの精度が増してくる。特徴のあるスイングではあるが、高低差の打ち分けや左右のコントロール性は抜群だ。明日は曇りと今日とさほど変わらい天候だ。明日のコースコンディション次第では逆転優勝の可能性を秘めた一人であることは間違いないだろう。

どうした、L.ドナルド??

好調を維持しているルーク・ドナルド。世界ランク1位も母国優勝も目前まで迫っている!

今日のドナルドは前半はティショット、パット共に絶不調だった。同組で回るA.キロスにティショットで40ヤード近くおいていかれるシーンが何度かあった。力みが入ったのかドライバーショットがとにかく曲がった。キロスのドライバーに翻弄されたかは定かではないが、昨日からのパットの不調が影響しているのは間違いないだろう。

8番ホールでオナーを取り返すとそこからはいつもの安定したルークが戻り、11、12、16、17とバーディを奪いひとつスコアを落としたが、あの状況から回復したのは連続バーディのおかげか・・・ワールドランク2位は伊達ではなかった。明日の優勝は間違いなくパット次第だろう。

安定感抜群だが、パンチ力にかけるM.マナセロ

若干18歳。もっとアグレッシブに行けば!?という声も聞かれるが、それは若さ故の指摘なのか…

今シーズン1勝、ヨーロピアンツアー通算2勝のM.マナセロだが、初日こそ5アンダーと好スコアで回ったが2日目、3日目とコースコンディションが厳しくなってきた状況では果たしてどこまでスコアを伸ばせるか。ショット、パットともに安定感は抜群だが何かパンチ力にかける感じだ。内に秘めた燃える物を必死に抑えてプレーしている感じがしてならない。明日はステディなゴルフなどせずにアグレッシブなゴルフを展開できれば勝てるチャンスはあると思う。ワールドランク、1位、2位が迫っている中でおとなしいゴルフを展開してはベテラン二人を打ち負かすことはできないだろう。

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