2023年 カズーオープンdeフランス

ツネ、おめでとう! 松山英樹が祝福「僕にはできない快挙」

2023/09/25 17:35
2021年10月の「ZOZOチャンピオンシップ」が初対面だった

◇欧州男子◇カズーオープンdeフランス 最終日(24日)◇ル・ゴルフ・ナショナル(フランス)◇7247yd(パー71)

日本人選手として史上3人目のDPワールドツアー(欧州男子ツアー)優勝者になった久常涼を、“2人目”の松山英樹が祝福した。2023年PGAツアーのフェデックスカップ・フォール(秋季シリーズ)を控えて調整を続ける米国でGDOの単独取材に対し、フランスで躍動した21歳を「ツネ(久常の愛称)、おめでとう」とたたえた。

松山は2021年、日本開催のPGAツアー「ZOZOチャンピオンシップ」で久常と初対面。練習ラウンドをともにし、「(当時)まだ19歳で、若いのに大人のゴルフをすると感じた」という。「荒々しさも持っていながら、器用にいろんなことができる。昨年のZOZOも良いプレー(12位)をして、着実に段階を踏んでいる」と期待をかける後輩のひとりだった。

世界を巡る欧州ツアーで日本勢は青木功が1983年、英国での「パナソニック欧州オープン」で初優勝。松山は通算3勝を挙げているが、いずれも各国ツアーを兼ねた世界選手権シリーズとメジャーのタイトル(2016年WGC HSBCチャンピオンズ/中国、17年WGC ブリヂストン招待/米国、21年マスターズ/米国)。「僕はヨーロッパで勝っていない。中国もやっぱりアメリカっぽい雰囲気でしたから。ヨーロッパ圏で勝つのはすごい」と21歳の白星を手放しで喜んだ。

毎週の入国審査…

世界を転戦しながら初勝利!(Luke Walker/Getty Images)

10年間にわたってPGAツアーを主戦場にしている松山からすれば、欧州ツアーは未知の世界。「(優勝は)快挙だし、僕にはできない」と口にするのには理由がある。「欧州ツアーは生活が“すごい”。毎週違う国に行って、毎週パスポートを出して、入国審査して…。アジアにもアフリカにも行く」。移動距離の長さや、都度生じるトラブルで言えば、米国で過ごす以上に苦労があることを理解している。

「(若い選手に)早く海外に行った方がいいよと言うのは簡単だけど、久常選手たちはそれを実際にやって、結果を出している。金谷(拓実)がアジアで勝った(2月アジアンツアー インターナショナルシリーズ オマーン)のも、自分には想像がつかない」

DPワールドツアーの年間ポイントレースでトップ10(有資格者を除く)に入れば、翌シーズンのPGAツアーの出場権を得る。久常は現時点で11位に浮上。松山は「このまま頑張ってほしい。米国に来てくれたら、うれしいですよね」とさらなる挑戦を歓迎した。(編集部・桂川洋一)

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