ダニー・ウィレットについて貴方が知らないかもしれない8つの事実
1)かつての世界アマチュアナンバーワン
2008年にアマチュアの頂点に達したシェフィールド出身の青年は2007年の「ウォーカーカップ」に出場したほか、同年の「全英アマチュア選手権」で優勝した。
2)2015年の「レース・トゥ・ドバイ」で最後までマキロイとデッドヒート
「全英アマチュア選手権」でロリー・マキロイを下した8年後、ダニーは2015年の「レース・トゥ・ドバイ」で最後までロリーとデッドヒートを繰り広げた。新「マスターズ」王者は、2015年シーズンの開幕戦「ネッドバンクゴルフチャレンジ」を制すと、スイスで開催された「オメガヨーロピアンマスターズ」で親友のマット・フィッツパトリックに競り勝った。シーズン最終戦の「DPワールドツアー選手権」を前に、マキロイとウィレットの「レース・トゥ・ドバイ」ポイント差はわずか1,613ポイントに過ぎなかった。結局、同大会を制したロリーが「レース・トゥ・ドバイ」も制覇したが、シーズン2勝を挙げ、その他にも7回のトップ10入りを記録したダニーの将来は確固たるものとなった。
3)牧師の息子
ウィレットはイギリス国教会シェフィールド教区の教会で教区牧師を務めるスティーブ・ウィレット師と、バーンズリーの中学校に勤めるスウェーデン人数学教師エリザベトの息子である。ダニーはしばしば思慕の念を込め、自分の父親についてこう語っている。「僕の知っている最高の心理学者は父さんなんだ。というのも、彼の言うことは拠り所となるし、正誤に関することを言ってくれるからね。ゴルフから離れているときはそのバランスが必要になるし、彼はそのバランスをもたらしてくれるんだ」。ダニーはスティーブとエリザベトの間に生まれた4人の息子のうちの3番目であり、上の兄2人にゴルフの手ほどきを受けた。
4)彼は第80回「マスターズ」の出場見合わせを熟考していた
先月の時点で、ダニーは第一子の出産と重なる場合、第80回「マスターズ」には出場しないと言っていた。ありがたいことに、「マスターズ」の日曜日が予定日だった彼の妻のニコールさんが早く(3月29日)息子のザッカライア・ジェームス・ウィレット君を出産したため、ダニーはオーガスタへと出発し、17年ぶりの欧州出身の「マスターズ」王者としてグリーンジャケットを獲得することができたのだ。
5)火曜日にベルンハルト・ランガーと練習ラウンドを回っていた
ダニーは大会の前週に息子のザック君が生まれたとあって、オーガスタには十分な準備をせずに乗り込んだかもしれないが、火曜の練習ラウンドでは、偉大なるベルンハルト・ランガーという、練習パートナーとしてこの上ない選手とプレーしている。細やかなところまで気を配る性格で知られるドイツのレジェンドは、今大会前の時点で、オーガスタでの競技ラウンド回数が110回を数えていた。これに対しダニーはわずか4回しか競技ラウンドの経験がない。オーガスタを自分一人で100回ラウンドするよりも、ランガーと一緒に1回ラウンドする方が多くを学べるかもしれない。
6)米国の大学に在学した経験がある
ダニーは今年9月の「ライダーカップ」で欧州のブルーを身にまとってプレーすることがほぼ確実となっているが、彼はアラバマ州のジャクソンビル州立大学でゴルフ教育を受けた過去があり、2006年にはオハイオバレー協議会の年間最優秀新入生に選出されたほか、多くの名誉に授かっている。
7)ヨーロピアンツアー5勝目。大躍進のきっかけはどの大会だったのか?
ヨーロピアンツアーにフル参戦した初年度の2009年シーズンの「レース・トゥ・ドバイ」で58位に入る堅実なスタートを切ったダニーは、その数年後、2012年の「BMWインターナショナルオープン」でツアー初制覇を果たした。これは決して簡単な勝利ではなく、マーカス・フレイザーと4ホールにわたるプレーオフの激闘を戦い抜いた末の勝利だった。この際、ダニーはグリーン奥のラフから魔法のようなチップショットでタップインパーをお膳立てして勝利を決めた。その4年後、彼はオーガスタの17番グリーン奥から魔法のようなチップショットでパーをセーブ。この一打がウィレットの「マスターズ」制覇に大きくモノを言ったのはご存知の通りだ。
8)わずか1年前は102位。現在の世界ランキングは9位
たった1年前、ダニーは世界ランクのトップ100圏外にいた。今日、そのヨークシャー出身の男はトップ10内にいる。ダニーは常に自分自身を信じてきたし、ヨーロピアンツアーに注目してきたファンであれば、なぜ、ここ数年で彼がゴルフ界トップ10へ向け駆け上がることができたのかを見届けてきたはずだ。