フロイドが「ライダーカップ」米国代表チームの副キャプテンに
2014年に開催される「ライダーカップ」の米国代表チームでキャプテンを務めるトム・ワトソンは、米国代表が米国外で最後に同大会を優勝した1993年大会で鍵となるパフォーマンスを見せたレイモンド・フロイドを代表チームの副キャプテンに任命した。
これにより、フロイドは昨年7月に既に副キャプテンに任命されているアンディー・ノースと共に、その任に就くことになった。米国代表チームは、スコットランドのパースシャーにあるグレンイーグルスで9月26~28日の日程で開催される第40回「ライダーカップ」にて欧州代表チームと相まみえることになる。
メジャー4勝を誇るフロイドは1989年の「ライダーカップ」で米国代表のキャプテンを務めており、選手としては8回にわたり同大会に出場している。1993年大会では、フロイドは当時キャプテンを務めたワトソンによるキャプテン選抜で代表チーム入りし、競技者としては最年長記録となる51歳での出場を果たした。しかも、英サットンコールドフィールドのザ・ベルフライを舞台に行われたその年の大会で、フロイトは最年長出場を果たしたばかりか3-1-0の成績を挙げ、15-13で欧州代表を下した米国代表チームの勝利に大きく貢献している。
「レイモンド・フロイドは『ライダーカップ』の計り知れない経験値を持っており、選手としても『ライダーカップ』で大きな成功を収めている」と述べたワトソンは、「1989年には私が彼のためにプレーしたし、1993年には見事なパフォーマンスを発揮してくれた」と加えた。
「レイモンドの武器の1つとして彼の“視線”を挙げたい。80で回ろうが65で回ろうが、決してぶれることがない。いつでも焦点が合っているんだ。彼のゲーム運びの中では、全てのショットに価値があった。私の補佐役にはそういうタイプの人間が必要だったのだ。彼は経験をもたらしてくれるし、選手たちからの尊敬も集めることだろう。選手たちは彼が勝負にこだわる人間であることを知っている。彼はこの舞台に立ってきたのだから。我々は舞台監督となり、選手たちは各々の役を舞台上で演じなくてはならないのだ」。
ノースカロライナ州フォートブラッグ出身で現在はフロリダ州パームビーチ在住のフロイドは1961年にプロデビューし、PGAツアー22勝を誇る、言わずと知れた名選手だ。彼は1969年と1981年に「全米プロゴルフ選手権」を、1976年に「マスターズ」を、そして1986年に「全米オープン」を制覇している。
「嬉しく思うし、彼(ワトソン)の後押しをするのは心躍る経験になるだろう。とても楽しいことになるだろうね」と語ったフロイドは、2008年の「ライダーカップ」でも米国代表チームで副キャプテンを務めている。そんなフロイドは、副キャプテンの責務として「選手たちが周辺環境にしっかりと馴染んでいることを確認し、選手たちの意気を高揚させる存在でなければならない」とするワトソンの意見に共感を示した。
第40回「ライダーカップ」の米国代表チームは、ケンタッキー州ルイビルのバルハラGCで開催される第96回「全米プロゴルフ選手権」の最終ラウンドを経て、8月10日に9名が選出され、その後、9月2日にワトソンが残り3名のキャプテン選抜を発表することになる。
そして、その9月に米国代表は2010年以来欧州代表がタイトルを保持し続けている「ライダーカップ」奪還をかけてスコットランドへと乗り込む。
2014年の「ライダーカップ」欧州代表チームのキャプテンを務めるのはアイルランドのポール・マギンリーである。欧州代表チームの選出は8月31日に結末の時を迎える。この際、ワトソン同様、マッギンリーも3名のキャプテン選抜を発表することになる。
「ライダーカップ」はスポーツ界に於いて最も気鋭にして、興奮と人を惹き付ける魅力に包まれた大会であり、その87年に及ぶ歴史の中で世界最高峰の選手たちがしのぎを削り、幾多の名場面を作り出してきた。