2013年 全米オープン

エルスとスコット、王者たちの心境

2013/06/11 14:09
月曜日の公式会見に出席したA.スコット。今週への意気込みを語った(Getty Images)

「全英オープン」の覇者アーニー・エルス(南アフリカ)は、メジャー大会で勝つには何よりも辛抱強さがカギとなることを知っている。そして会場であるメリオンGC入りを前に、彼は静かにそのチャンスを窺っている。

7年ほど前、エルスはこの特徴的なコースでプレーしたことがある。そして彼はこのペンシルバニアの歴史的なコースが、1981年以来となる「全米オープン」をホストすることに歓迎的だ。

早速会場に姿を現したエルスだが、あいにくの悪天候にラウンドする機会は限られてしまい、6,996ヤードのコースへ挑む気持ちを削がれてしまった。

「こっちには土曜日に着いていたのだけれど、あいにくコースはクローズだったからね。でも日曜日にはたくさんプレーできたよ。このコースについても、いい感触を得られたしね」と、エルス。「幾つかのブラインドホールとブラインドティがあるから、そこは正確なラインのショットが求められるね。いい準備で臨めば、僕には問題なさそうに思えるよ。このコース全体の雰囲気も掴めたと思う」。

「ここは、歴史的に素晴らしい会場だ。ここにいられるだけで幸せなことだよ。恐らく他の選手も同じように感じているはずさ」。

「全米オープン」を2度制しているエルスは、昨年の「全英オープン」を制して10年ぶりに自身2つ目のクラレット・ジャグも手に入れた。

先週から降り続く雨は、少なからず影響を及ぼしそうだ。彼がもし、この大会で自身5個目のメジャータイトルを手中に収めるのであれば、昨年の覇者ウェブ・シンプソンや、全米アマチュアチャンピオンのスティーブン・フォックスらとの戦いに、バーディを量産する必要があるだろう。

「今週ずっとコースは柔らかいだろうね」と、彼は語った。「それはバーディチャンスに恵まれるってことを意味するんだ。フェアウェイを捉えないと厳しいパー4はそんなに多くない。アイアンでティショットできるホールもある。そして短いセカンドショットを打つことになりそうだね」。

「(天候の影響で)ピンポジションはかなり厳しいものになるだろうけど、過去の全米オープンよりもたくさんのバーディが見られると思うよ。しかし後半はとてもタフな戦いになるだろうね」。

去年の「全英オープン」で、エルスは友人のアダム・スコットを1打差でかわして優勝した。その後スコットは、4月の「マスターズ」を制してメジャーチャンピオンの仲間入りを果たした。

世界ランキング3位のスコットは、念願のタイトルを獲得したいところだろうが、タイガー・ウッズロリー・マキロイのふたりが彼の行く手を阻む。そんな中で迎える「全米オープン」で、彼は再びメジャー制覇を視野に入れている。

「マスターズに勝ってこの大会に臨めるのは、素晴らしい気分だよ。僕は初のメジャータイトルを獲った。今はさらに多く、もっと獲りたいと思っているよ」。

「マスターズで優勝してから、初めて迎えるメジャー大会だから、自分がどのようにプレーできるか楽しみだよ。プレッシャーを感じるのか、それともノープレッシャーで戦えるのか、自分では全く予測できないよ」。

「自分のゴルフ人生の中で、今はとてもエキサイティングな時期だと思うんだ。今まで培ってきたものをうまく発揮したいし、マスターズ制覇の勢いにも乗っていきたいと思うね」。
3週間前にメリオンを訪れたスコットは、エルス同様に、この馴染みの薄いコースでのチャレンジを心待ちにしているようだ。

「この大会は、ゴルフ史に重要な意味を占める大会です。そして誰もが皆、全米オープンがこのコースに戻ってきた意味を理解していると思う。ただ、天気だけは残念だよね。天候が回復して今週を通じて良いコンディションとなることを祈るしかないね」。

「由緒ある会場で、歴史ある大会に参戦できることは、とても素晴らしいこと。こういう機会は滅多にないからね」。

「僕ら現役組は、ゴルフそのもの、そして先人たちの歴史や、過去の出来事に敬意を表しているよ」。

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