モリナリが優勝 イタリア勢のツアー最多に並ぶ通算5勝目
最終日のウェントワースをノーボギーでラウンドしたフランチェスコ・モリナリが「BMW PGA選手権」を制覇し、年間8試合の高額賞金大会「ロレックスシリーズ」初優勝を遂げた。
2014年の大会王者であるロリー・マキロイと首位に並んで最終日を迎えたイタリアのモリナリは、3番でバーディを奪って単独首位に躍り出ると、その後は首位の座を譲ることなく「68」をマークし、通算17アンダーで4日間を終えた。
上がり2ホールで連続バーディを奪ったマキロイは「70」とし、2打差の2位でフィニッシュ。さらに1打差の3位タイにはディフェンディングチャンピオンのアレックス・ノレンとデンマークのルーカル・ビェルレガードが入った。
この大会では昨年2位に入るなど、ここ6年間で5回トップ10入りを記録していたモリナリは、ここで欧州ツアー5勝目を遂げたことにより、コンスタンティノ・ロッカの持つイタリア人ツアー最多優勝記録に並んだ。
また、この栄光は「ロレックスシリーズ」における3回目のトップ10入りにも重なり、モリナリは好調のまま、過去2勝している次戦の「イタリアオープン」を迎えることとなった。
「これは素晴らしい」とモリナリ。「幾度となく惜しいところまで来ていたから。自分のキャリアで優勝に入れたい大会を1つだけ選べるのであれば、この大会にしていたところだったから、遂に一線を越えることができたのはすごいことだね。来年帰ってくるのが待ち切れないよ」。
「今日はロリーとの争いだったので、簡単に行かないことは分かっていた。恐らく彼はベストのプレーができていなかったけれど、それでも終盤の数ホールで盛り返してくるのは分かっていた」。
「『ライダーカップ』の選考争いでだいぶ遅れを取っており、何か特別なことが起こさなければならないことを分かった上で今週に臨んだ。僕らはシーズン半ばまで来たし、そういう意味では来週もまた重要な週になるから、僕にとって再び実り多き週になればと思っている」。
3番で見事なショットを見せたモリナリは2.4メートルのバーディパットを沈めると、パー5の4番でも素晴らしいショットでバーディをお膳立てした。
今週は精度の高いアイアンショットが35歳のトレードマークとなっており、8番でも素晴らしいショットでピンそばにつけてバーディ。後続に3打差をつけてハーフターンした。
その後、モリナリはパー5の12番で巧みな寄せワンを見せてこの日4つ目のバーディを奪う。4ストロークのリードを築くと、上がり6ホールはリスクを負わない堅実なプレーで楽々と勝利をものにした。
今週の最少スコアタイとなる「65」をマークしたビェルレガードは、結局3打差まで詰め寄り、3大会連続のトップ10入りを果たした。1番でボギーを叩くも、3連続バーディで盛り返し、10番から4連続バーディを奪うと、17番でもバーディを奪った。
マキロイは序盤に良い形でパーセーブを決めてスコアを保つと、8番で6メートルのバーディパットを沈めて、この日最も大きな歓声を浴びた。
しかしながら、北アイルランドのマキロイはそれを勢いに結びつけることができず、9番から2連続ボギーを叩いて後退。それでも、パー5の12番、そして17番と18番でバーディを奪ってビェルレガードを追い抜いた。
昨年、最終日にコースレコードの「62」をマークして大会を制覇したノレンは、3番、4番、7番、10番、そして12番でバーディを奪い、今年も優勝へ向け猛チャージを見せる気配を漂わせた。13番のボギーで失速するも、最終ホールではバーディを奪った。
通算13アンダーの5位タイには、4番で長いイーグルパットを決め、上がり6ホールで4バーディを奪って「67」をマークしたタイのキラデク・アフィバーンラト。そして3番でボギーを叩きながらも5番、10番、11番、14番、そして17番でバーディを奪って盛り返した南アフリカのブランデン・グレースが入った。
通算12アンダーの7位には、4連続バーディでラウンドを締め括ったグレースと同郷のダレン・フィチャートが続き、さらに2打差の8位タイにはスペインのラファ・カブレラベロー、ロス・フィッシャーとマシュー・フィッツパトリックのイングランド人コンビ、そしてタイのトンチャイ・ジェイディーが入った。