南アフリカで注目の3人
シーズン最後から2番目の大会となるサンシティでの「ネッドバンクゴルフチャレンジ」には72人の選手がティアップすることになる。
“ブラックナイト”ことゲーリー・プレーヤーの設計した開催コースはタフな試練が待ち受ける、ボールストライキングに重点を置いた作りとなっている。それを念頭に、ヨーロピアンツアーのデータ担当は、次の3人を注目すべき選手としてピックアップした。
■ 本命: ヘンリック・ステンソン
ここ2ヶ月で出場2大会と、十分に休息を取った状態で南アフリカへと乗り込むヘンリック・ステンソンは間違いなく優勝候補筆頭である。直近の中国で松山英樹に次ぐ2位に入ったステンソンは、ここ2年間で4位と2位を記録しているサンシティでの大会を心待ちにしていることだろう。コースを設計したゲーリー・プレーヤーによると、今週、ここで好スコアを出す鍵はドライバーを曲げないことであると言った。ステンソンはフェアウェイキープ率と平均ストロークでツアー首位に立っており、このゴルフコースは秀でたボールストライキングを持つこの男の為にあるようなものである。彼はヨーロピアンツアー直近の6大会では、優勝2回、2位2回を含む6度のトップ15入りを果たしており、今週優勝することができれば2度目の「レース・トゥ・ドバイ」制覇が決まる。“アイスマン”が今週のリーダーボードの上位に顔を出すのは必定だ。
■ 対抗: トンチャイ・ジェイディー
タイのトンチャイ・ジェイディーは、時計の針を逆に戻したかのような見事な好調振りをヨーロピアンツアーで見せている。今週、南アフリカで47歳の誕生日を迎えるジェイディーだが、サンシティで優勝争いに加わることで、自らの誕生日に花を添えることも十分に可能である。ツアー8勝のジェイディーは、これまで3回出場している「ネッドバンクゴルフチャレンジ」では、いずれもトップ10入りを果たしており、キャリアで12回ラウンドしたゲーリー・プレーヤーCCで、オーバーパーを記録したのはわずかに1回のみである。先週のトルコでは、初めの2日間で『67』と『66』をマークして、2位タイで週末を迎えるも、その後は『70』、そして『73』と後退した。とは言え、これまで7カ国でヨーロピアンツアー制覇を遂げてきたジェイディーの武器がオールラウンドのゴルフであることに間違いはなく、今週、彼の優勝国リストが8カ国になる可能性は十分に考えられる。
■ 大穴: デービッド・ホーシー
一度もこのコースでプレーしたことのない選手を選ぶのは奇妙に映るかもしれないが、デービッド・ホーシーは選出に値するだけのプレーをしている。先週のトルコで2位に入ったホーシーは、最終日のフロントナインを『29』でなどプレーするなど、最高のゴルフを展開し、7打あった首位との差を一時は2打差まで詰めた。驚くべきことに、31歳のホーシーは、8月にデンマークで予選落ちして以降は、27ラウンド連続してイーブンパーかそれ以上のスコアを叩き出しており、途中、9ラウンド連続の60台も記録している。ホーシーは昨季159位だった平均パット数を今季はツアー12位に向上させており、そのパッティングを武器に、直近の7大会中、5大会でトップ15入りを果たしている。すでに「DPワールドツアー選手権」の出場へ向け安全圏につけ、コースのプレー経験がないことを逆に失う物がないという強みに変え、日曜の午後にサプライズを起すことになるかもしれない。