ストックホルムでフィッツパトリックが独走状態に

「ノルデアマスターズ」はブロホーフスロットでツアー2勝目を狙うマシュー・フィッツパトリックが5打差の首位で最終日を迎える展開となった。

3打差の首位で3日目を迎えたイングランドのフィッツパトリックだったが、8番ホールを終了した時点では猛チャージをかけたベルギーのニコラス・コルサーツに1打遅れを取る形となった。

しかしながら、フィッツパトリックは後半に入り7ホールで5つのバーディを奪うなど、バックナインを見事「32」でラウンドし、3日目のスコアを「68」として通算15アンダーまで伸ばしたことにより、再び首位の座を手にして後続との差を引き離すことに成功した。

2位にはコルサーツとディフェンディングチャンピオンのアレックス・ノレンがつけており、3日目を「67」でラウンドした地元スウェーデンのノレンはここ6年で3度目の勝利を目指して最終日を迎えることとなった。

2015年は「ブリティッシュマスターズ」でツアー初優勝を果たすなど、トップ10入りを10度記録し、一躍その名を轟かせたフィッツパトリックだったが、今季はこれまでわずか1度のトップ10入りと、昨年ほどのインパクトを残すには至っていなかった。

とは言え、その1度のトップ10入りは「マスターズ」でのものであり、この日曜にトロフィーを掲げることになれば、今秋、米国のヘイゼルタインで開催される「ライダーカップ」の代表チーム入りに大きく前進することになる。

「もちろん嬉しいですね」とフィッツパトリック。「若干スロースタート気味でしたね。風もあったので、バックナインよりフロントナインの方が難しく感じました」。

「それでも、我慢したことで最後は報われましたね。これはプロになってから学んだことの一つなんです」。

「今日もパットが非常に良かったので、もう一日この好調が続くことを願いましょう。明日が最も重要な日ですからね」。

「グリーンはとても綺麗な状態で、パットがこの調子ですから、僕がすっかりこのコースのファンになったと言っても驚きではないですよね。毎週このグリーンでパットできればと思いますよ」。

この日ベストの「66」をマークしたデンマークのラッセ・イェンセンは通算9アンダーの4位につけており、その1打後方には地元期待のアレクサンダー・ビョークとリカルド・カールバーグ、イングランドのアンドリュー・ジョンストン、そしてスペインのアルバロ・キロスがつけている。

1番と2番で連続バーディを奪うすばらしいスタートを切ったノレンは、7番でもロングパットをねじ込んでバーディを奪い、一躍優勝争いに加わった。

一方、コルサーツが5番と6番でバーディを奪ったのに対し、出だしから7ホール連続パーとした21歳のフィッツパトリックが8番をボギーとし、その8番でコルサーツが6メートルのバーディパットを決めたことにより、首位の座が入れ替わることとなった。

ノレンは10番と11番で連続ボギーを叩いて足踏みするも、その後4ホールで連続バーディを奪う見事なバウンスバックを見せた。これに対し、最終組の2人の首位争いもますます白熱する展開となった。

フィッツパトリックが9番でバーディを奪うと、続く10番でもフィッツパトリックがバーディを奪ったのに対し、コルサーツがこのホールをボギーとしたことで、フィッツパトリックが2打差の首位に立つ展開となった。

13番では池に捕まったコルサーツがボギーを叩いたのに対し、見事なチップショットからバーディをお膳立てしたフィッツパトリックが後続との差を広げると、続く14番では難しいスライスラインのパットを決め、15番では見事なアプローチからバーディを奪ったことにより、フィッツパトリックが完全に主導権を握った。

コルサーツも負けじと15番でバーディを奪ったが、最終ホールでチャンスを決め切れず、フィッツパトリックに独走を許すこととなった。

この日ベストのイェンセンは3番、9番、13番、14番、15番、そして18番でバーディを奪い、ボギーをゼロに抑えてリーダーボードを駆け上がった。