好相性の「ダンヒル リンクス」で自信を覗かせるカイマー
メジャー2勝のマルティン・カイマーは、相性の良い「アルフレッド・ダンヒル リンクス選手権」を前に、今季初勝利まであと僅かのところまで迫っている好調を確信している。
30歳のカイマーは2010年にこの大会を制した。その年は「全米プロゴルフ選手権」でメジャー初優勝を果たすなど4勝をマークし、「ライダーカップ」デビューも果たす躍進を遂げた年だった。
カイマーは輝かしいキャリアの中で、その優勝に加え2008年に2位、2013年には7位と今大会で好成績をあげており、セントアンドリュースのオールドコース、キングスバーンズ、そしてカーヌスティの三大リンクスコースで行われる総額500万米ドルの大会に好んで出場する要因となっている。
「毎年楽しみにしているゴルフコースであり、楽しみにしているゴルフトーナメントでもあるんだ」とドイツ出身のカイマー。彼は2週間前の「イタリアオープン」で2位に入っている。「ここは僕がエンジョイできる場所だし、情熱を傾ける場所なんだ」。
「ゴルフを愛しているなら、ここへ来ることを好まずにはいられないよね」。
「ここでは、ゴルフをプレーすることは芸術みたいなものなんだ。とてもクリエイティブにならなければならないし、あらゆるショットを駆使しなければならないからね」。
「ここ最近はずっと良いプレーができており、足らないのは勝利だけだ。もうすぐそこまで来ている感じがする。細部をつめる必要はあるけれど、心配する必要はないんだ。大会の規模に関係なく、トーナメントで優勝するのは難しいものだからね。運も必要だし、たまにはそれが自分に味方することもある」。
カイマーは「アルフレッド・ダンヒル リンクス選手権」のプロアマ方式を気に入っているようだ。この大会では個人の名誉をかけてプレーするのに加え、プロアマでは同組でプレーするプロゴルファーがアマチュアとチームを組んで団体戦も繰り広げるのである。
「今年はまた父と一緒にプレーをし、兄が父のキャディを務めるんだ」とカイマー。「これは見ものだよ。父は感覚でプレーするのを好むけど、兄はプレーのコツやアドバイスを与えようとするから、あの2人はたまに揉めるんだ。それがとてもおかしくてね」。
「(ここのプロアマは)友人たちとラウンドするゴルフと、大会でのラウンドの中間にあるんだ。(トーナメントよりも)もっとくつろげるね。プロフェッショナルのスポーツでは、あまりにシリアスになり、自分のしていることに没頭し過ぎることがあるから、ただエンジョイして、楽しい時間を過ごせるのはいいね」。
「それに加え、今週は1週間ずっと家族と過ごすことができる。この仕事ではほとんどないことだから嬉しいね」。
セントアンドリュースで開催された7月の「全英オープン」では、首位タイで最終日を迎えたことにより、一躍脚光を浴びた若きアイルランド人、ポール・ダンもスポンサーの招待枠でフィールドに名を連ねている。
22歳の彼は、英国アイルランド連合チームの一員として「ウォーカーカップ」に勝利した直後にプロへ転向し、先週はヨーロピアンツアーQスクールの第1ステージを通過している。
「これは僕がプロとしてのキャリアをスタートさせる最高の機会ですね。セントアンドリュースにはすばらしい思い出があり、あの最終日のタフな記憶もあります」とダン。彼は「全英」の最終日に「78」を叩き、30位タイで大会を終えたのだった。
「大きな大会だからといって、自分自身に余分なプレッシャーをかけるようなことはしません」。
「物事を冷静に処理して、良いゴルフがプレーできればいいですね」。
「『全英』でのネガティブな点を振り返らないのが重要ですね。確かに、あの最終ラウンドや、そこで打ったショットでどのように対処したかという点については進歩すべき部分もありましたが、あそこではすばらしいゴルフもたくさんプレーしましたから」。