カールバーグがイタリアで欧州ツアー初制覇
「72°イタリアオープン」はGCミラノでの劇的な午後を経て、リカルド・カールバーグがプレーオフの末、マルティン・カイマーを下して優勝した。
一時カイマーは通算21アンダーとして後続に3打差をつけるも、バックナインで崩れ、なんとか16番をバーディとしたことにより通算19アンダーとし、最終日を「67」でラウンドしてリーダーボードを駆け上がったカールバーグに並んだ。
2人は4日間を通してプレーオフの舞台となる18番をパーとしており、プレーオフ1ホール目は互いにパーとすると、2ホール目で木越えの見事な2打目を放ったカールバーグがバーディを奪い、欧州ツアー初優勝を果たした。
「ここ最近とても良いプレーができていたので、優勝するチャンスはあると思っていたけれど、ラウンド終盤が近づくにつれ、(優勝に)十分なプレーをしているとは思わなくなっていた」とカールバーグ。
「それでも、16番と17番でバーディを奪い、プレーオフに進むことができたんだ。そして、マルティン・カイマーのような選手にサドンデスで勝てたのだから、これは特別な勝利になったね」。
「プレーオフ2ホール目の2打目は完璧なヤーデージで、あそこでは小気味良いドローを打ったんだ。そして、パットのラインはそれまでのパットで何となく見えていたし、すばらしいパットを打ってバーディを奪うことができた」。
「初優勝を遂げて信じられないくらい嬉しいし、今年は僕にとってクレイジーな1年になっているね。僕は結婚をして、妻は12月に双子を出産する予定なんだ。だから、今ツアー初優勝を成し遂げて、自分のキャリアで大きな飛躍を果たしたのは特別なことなんだ」。
ファブリシオ・サノッティは1番でガードバンカーからカップインしてイーグルを奪う快調な出だしでいきなり首位に並ぶも、カイマーとイェンス・ファーブリングは1番でバーディを奪い、通算18アンダーまでスコアを伸ばした。
カイマーは2番でもバーディを奪い単独首位に抜け出すも、サノッティが2番をボギーとした後に連続バーディを奪って通算18アンダーとし、ロメイン・ワッテルも3番でバーディを奪うなど後続もスコアを伸ばした。
カイマーはその後5ホールをパーとし、後続が熾烈な順位争いをするなか、ヨアキム・ラゲルグレンがこの日のベストスコアとなる「63」で最終日のラウンドを終え、一躍優勝争いに名乗りを上げた。
23歳のラゲルグレンは7バーディ、1イーグル、ノーボギーで最終日をラウンドし、通算18アンダーとしてクラブハウスターゲットを設定するも、8番で見事な2打目を放ったカイマーが通算20アンダーまでスコアを伸ばして後続を突き放した。
サノッティは6番でボギーを叩き通算17アンダーとして後半へ折り返した。一方、ロレンツォ・スカリセは5連続バーディを奪うチャージを見せ、マシュー・フィッツパトリックは6アンダーで最終日をラウンドする猛追を見せるも、コース上の選手たちは首位のカイマーにプレッシャーらしいプレッシャーをかけられないでいた。
ファーブリングは9番でバーディを奪って通算18アンダーとするも、その一つ後ろの組でプレーするカイマーも9番でバーディを奪い、通算21アンダーで後半へ折り返した。
しかし、カイマーは粗末なチップショットを見せた10番でボギーを叩くと、ティショットが深いラフに捕まった13番でもボギーを叩き、瞬く間にリードは1打差まで縮まった。
カイマーは14番でもボギーを叩き、これによりラゲルグレン、フィッツパトリック、そして上がり5ホールで4つスコアを伸ばしたダニー・ウィレットなど既にプレーを終えた選手を含む9人が首位で並ぶ展開となった。
前半はバーディを一つ奪うに留まったカールバーグはしばらくリーダーボードの最上位に名を現さなかったが、10番、14番とバーディを奪い、16番と17番でもバーディを奪ったことにより単独首位に抜け出した。
ファーブリングとカイマーは揃って16番をバーディとして首位に並び、ファーブリングが18番をボギーとしたため、勝負は2人によるプレーオフへともつれ込んだ。
2人はプレーオフ1ホール目を共にパーとすると、2ホール目ではカイマーの方が良い位置から2打目を放つも、カールバーグが内側に寄せ、上りのバーディパットを沈めて勝利した。
通算18アンダーの3位タイにはデビッド・リプスキー、ルーカス・ビエルゴー、ラゲルグレン、フィッツパトリック、ウィレット、ファーブリング、そしてサノッティの7人が入った。
最終日を期待はずれの「72」としたロマン・ワッテルがその1打後方で大会を終え、ミゲル・アンヘル・ヒメネス、ローペ・カッコ、そしてスカリセが通算16アンダーで並び、トップ11には10カ国の選手が入る国際色豊かな結果となった。