クッツェーがオルセンをプレーオフで退け優勝
好調の続くジョージ・クッツェーがプレーオフ2ホール目でトービヨン・オルセンを下し、「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」を制した。
フィールド中最もランキングの高い選手としての面目躍如を果たした南アフリカ出身のクッツェーは、オルセンと通算13アンダーで並び、この日は規定の最終ホール、そしてプレーオフでは2回と、ヘリテージGCの18番ホールで3連続バーディを奪った。
そして、その最後のバーディが勝利をたぐり寄せることとなった。プレーオフで敗れたオルセンは、フロントナインで4打のビハインドを追いつき、この日を「68」でラウンドするも、プレーオフ2ホール目のティショットでフェアウェイを外し、レイアップを余儀なくされた。
2位で並ぶ同胞のトーマス・エイケンとデンマークのオルセンに1打差をつけて最終ラウンドに臨んだクッツェーは、アイアンショットが冴えを見せ、ピン側につけた2番と3番で連続バーディを奪う見事なスタートを切った。
既に今季はホームコースであるプレトリアGCで開催された「ツワネオープン」を制し、「ハッサンIIゴルフトロフィー」では3位に入っているクッツェーはこれで3打差の首位となり、5番でもバーディを奪ってその差を堅持した。
土曜日はドライバーの不調に苦しんだオルセンは、出だしの1番でパーセーブに失敗し、序盤で4打のビハインドとなるも、パットは一貫して好調をキープし続けた25歳はロングゲームでも調子を取り戻し、5番では3.5メートル、6番では2.5メートルのバーディパットをそれぞれ沈め、ロングホールの7番でも易々とバーディを奪った。
クッツェーも同様とはならず、彼はパー5の7番でティショットをOBしてボギーを叩くと、手術のため3ヶ月振りの実戦復帰となったオルセンが9番で3メートルのバーディパットを沈めたため、両者が通算13アンダーの首位タイで並ぶ展開となった。
オルセンは10番でボギーを叩いて1打後退し、その後はバーディを奪えない状況が続くも、17番で2メートルのバーディパットを沈め、この直後にクッツェーが16番で同様の距離のパーパットを外したため、両者の立場は入れ替わることになった。
勝負をプレーオフに持ち越すには最終ホールでのバーディが必要になったクッツェーは、決めれば逆転優勝となる9メートルのイーグルパットを僅かにショートし、タップインでバーディを奪ってこの日のスコアを「69」とした。
18番を舞台に行われたプレーオフ1ホール目はクッツェーが12メートルのイーグルパットを惜しくも外し、両者バーディとするも、前述の通り18番で3連続バーディを奪った世界63位のクッツェーがヨーロピアンツアー3勝目を飾った。
「(プレーオフよりも)最終日のラウンドの方がナーバスになっていたので、それを上手く遣り繰りできたのが嬉しい」とクッツェー。
「トービヨーンは素晴らしいプレーで一日を通して僕にプレッシャーを掛けてきた。最後はこっちが頑張りを見せて追いつかなくてはならなかったからね」。
「プレーオフ1ホール目でイーグルを決めて格好良く優勝を飾れれば良かったけれど、勿論勝ててハッピーだよ」。
「大体において、任務を遂行できたことに満足しているし、何ホール要したかは問題じゃないんだ。16番でボギーを叩いたときはちょっと憤慨したし、次のホールのティへ行くと僕の名前はもうリーダーボードのトップにはなかった。トービヨーンが17番でバーディを奪ったのは信じられなかったよ」。
「18番でチャンスを作らなければいけないと自分に言い聞かせ、その通りのプレーをしたんだ」。
「3ツアー共催となったこの大会で、関係者の方々は素晴らしい仕事をしてくれ、我々をモーリシャスのような美しい場所へ連れて来てくれた」。
「またヨーロピアンツアーで勝てたのは素晴らしいことだし、サンシャインツアーのランキングにもこの勝利は加算されるわけだから、それも嬉しいね。実は2009年にはアジアンツアーでプレーしたことがあって、その時は予選を通過できなかったから、遂にアジアンツアーを制することができたのも良かったね」。
手の出術を受ける前の昨年末にパースでヨーロピアンツアー3勝目を遂げたオルセンは、タイトルこそ獲り損なったものの、今週の出来には満足している。
「勿論残念ですよ、プレーオフまで行って勝てなかったわけですから」とオルセン。
「18番を3番ウッドでプレーするのは大変でしたが、ドライバーの調子が悪かったのでそうせざるを得ませんでした」。
「ジョージはプレーオフで、決して簡単ではない18番で幾つか見事なショットを打って2つのバーディを奪いましたから、彼を大いに祝福したいと思います。彼はとても良いプレーをしましたから」。
「今日は自分の物事の処し方にはとても満足しています。またしても悪いスタートを切りながらも、そこから盛り返すことができました」。
「大いなる闘いでしたし、ジョージの方が少しだけ良いプレーをしました」。
「大会前はこんな成績を期待していませんでしたので、3ヶ月振りの大会でプレーオフまで行けたのは信じられないことですね。とても満足ですし、これを受け入れて前進できます。とても良いスタートになりました」。
47歳のシンガポール人プレーヤー、マルダン・ママトは上がり3ホールで2つのバーディを奪い、「67」で最終日をラウンドして通算12アンダーの3位に入ったため、初の3ツアー共催大会で、サンシャインツアー、ヨーロピアンツアー、そしてアジアンツアーの各選手がちょうど良い具合にトップ3に名を連ねることになった。エイケンは最終日を「70」でラウンドし、通算11アンダーの4位で大会を後にしている。