前年覇者フィッシャー コース変更も大会連覇に意欲
ロス・フィッシャーは今週の「ツワネオープン」で、成功すれば自身にとって初となるヨーロピアンツアーのタイトル防衛に臨むことになる。
ツアー5勝のフィッシャーは、1年前に南アフリカのセンチュリオンで開催されたこの大会で、マイケル・ホーイやダニエル・バントンダーらを退けて4年ぶりの優勝を遂げた。
1年前の大会では、ホーイの優勝への望みは池に捕まりダブルボギーを叩いた12番で断たれ、フィッシャーが15番でイーグルを奪ったことにより趨勢が決した。最終ホールこそボギーを叩いたものの、イングランド出身のフィッシャーは3打差で2010年の「アイルランドオープン」以来の優勝を遂げたのである。
「僕はバーディの快調なスタートとなったのだけど、マイケル(ホーイ)はチャージをかけ、4番でイーグルを奪って僕に追いついたんだ。バックナインではずっと抜きつ抜かれつだったけれど、鍵となったのはマイケルの12番でのダボで、あれでこっちに少し息をつく間ができたね」と振り返る。
「それでも、まだやり遂げなくてはならないことがあったから、しっかり勝ち切って、また勝利の王道に戻って来られたのは良かったね。その前に優勝してからもうずいぶんと経っていたし、必ずしも優勝を意識していたわけではないけれど、トーナメントでの優勝はいつだって良いものだし、タイトル防衛に臨むのもまた、いい気分さ」
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今大会はヨーロピアンツアー初開催となるプレトリアCCで開催されるため、フィッシャーは昨年勝利を挙げた地への再訪を果たすわけではない。2004年にゲーリー・プレーヤーにより再設計された全長7,063ヤード、パー72の同コースをこれまで一度もプレーしたことがないが、フィッシャーはそれでもタイトル防衛へ向け自信をのぞかせた。
彼は「今季は調子がいいんだ。シーズン始めの『ネッドバンク』ではとても良いプレーができたし、年頭のデザート・スウィングではそれなりの成績を残すことができた。それから少し休養を取ったので、今は気分も爽快でフレッシュな感じ。プレトリアへは心身ともに充実した状態で向かえるはずだ」と語った。
おそらくフィッシャーのタイトル防衛に向けて、一番の脅威となるのは同胞のアンディ・サリバンであろう。「ヨハネスブルグオープン」と「南アフリカオープン選手権」を制しているサリバンは、南アフリカでの今季3勝目を挙げるべく大会へ臨む。
もし、サリバンが勝利を掴むことになれば、彼はヨーロピアンツアーでの初めの3勝を同じ国で挙げた史上4人目の選手ということになり、イングランドで初めの3勝を挙げたトミー・ホートンとトム・ワトソン、そして米国でそれを達成したフィル・ミケルソンといった偉大なる先人たちの足跡を辿ることになる。また、サリバンが今大会で優勝すると、同シーズンにサンシャインツアーとの共催大会で3勝した史上初の選手となる。
2013年の第1回「ツワネオープン」でヨーロピアンツアー初優勝を遂げたダウィー・バンデルウォルトも歴史の1ページに自身の名を残すべく、今大会へ臨むことになる。2014年の「ネルソン・マンデラ選手権」でツアー2勝目を挙げたバンデルウォルトが、もし「ツワネオープン」2勝目を達成することになれば、彼はヨーロピアンツアーでの初めの3勝を母国で挙げた初の南アフリカ人選手となる。
バンデルウォルトの同胞であり、先週の「アフリカオープン」でヨーロピアンツアー初優勝を果たしたトレバー・フィッシャーJrは2週連続優勝を狙っている。先週、イーストロンドンでの最終日を見事「64」でラウンドしたフィッシャーJrは、マット・フォードに5打差をつけて快勝した。
この他にも、今大会のフィールドには2016年の「ライダーカップ」で欧州代表のキャプテンを務めるダレン・クラーク、そしてヨーロピアンツアー4勝のマッテオ・マナッセロといった有力者が名を連ねている。