サンシティで輝きを見せたドナルド
「ネッドバンクゴルフチャレンジ」2日目、「63」の9アンダーとみごとなラウンドを見せたルーク・ドナルドが、後続に2打差をつけ首位に躍り出た。
かつての世界ランキング1位で、欧州ツアーでの最後の美酒を2012年の「BMW PGA選手権」で味わっているドナルドは、パッティングが絶妙な冴えを見せ、フロントナインでの6バーディを含む9バーディ、ノーボギーのすばらしいラウンドを披露した。
36歳のドナルドは最終ホールでバーディを奪い損ね、コースレコードこそ更新できなかったが、3つのボギーを叩いて「71」でラウンドした初日からは目を見張る進歩を見せた。
ドナルドは「これだけ良いスコアで回ったのは、ずいぶん久しぶりだ。ここ数週間、進歩の兆しはたくさんあったし、60台の中盤から後半でラウンドすることはあったけれど、ここで9バーディというのはすばらしいラウンドだし、とてもうれしいよ」と述べた。
「良くコントロールできているように感じる。こう感じるのは久々のことだね。堅調なラウンドがプレーできて良かったよ」
13番では、ヒヒの攻撃をかわした。ドナルドは「13番へ行くと1頭のヒヒが木の陰に隠れていて、僕のボールをめがけてやってきたから、シェーンがいきなり『気をつけろ』と言ったんだ」と語った。
「振り返ると、奴は僕の方へ早足で寄ってきていたんだ。僕はジャンプしてかわしたよ。あのときの僕の表情は確実にカメラで撮られたと思うし、もうインターネット上に出回っていると思うよ。奴は僕のすぐ脇を通り抜けて行ったから、僕はちょっと恐怖の表情を浮かべていたと思う」
初日首位のロス・フィッシャーは、昨日の「66」を出したペースを保つことができず後退した。
バックナインで出入りの激しいゴルフをしたイングランドのフィッシャーは、後半の出だしでイーグルとバーディを奪うも、その後の3ホールでダブルボギーとボギーを1つずつ叩き、2アンダーの「70」で2日目をラウンドした。
今年3月の南アフリカ以来、欧州ツアー制覇を果たしていないフィッシャーは「2アンダーにはちょっとがっかりしている。タフなコースなのだけどね。恐らく昨日ほど堅調なプレーはできなかったのではないかと感じている。ティショットが昨日ほど良くなかったんだ。それでも堅調なプレーはできているとは思っているよ」と述べた。
ネルソン・マンデラの一周忌に当たるこの日、かつての南アフリカ大統領をしのびゲーリー・プレーヤーCCでは1分間の黙祷が行われた。フィッシャーがティオフする頃には、彼のリードは半分になっていた。
フロントナインですばらしいプレーを見せたドナルドが10番でフィッシャーを捉えると、3ホール後にはドナルドが今大会初の単独首位に立った。
フィッシャーは547ヤードのパー5の10番でみごとなイーグルを奪って再び首位の座を取り返した。ドナルドは次のホールでバーディを奪って追いついたが、フィッシャーはすぐに再び単独首位に抜け出した。
しかしながら、フィッシャーがパー3の12番でティショットをラフに打ち込み、5打を要したことにより形勢は逆転し、その2ホール後もフィッシャーはボギーを叩いた。
ドナルドの勇姿について問われたフィッシャーは「ゴルフコースはどこであれ、常に良いスコアを出すチャンスはあるものなんだ。ただ、しっかりと狙ってやり遂げなければならない。だからルークには脱帽だね。明らかに彼は今日、ファンタスティックなプレーをしたよ」と述べた。
アレキサンダー・レビが2打差でフィッシャーにつけている。フランスのレビはバックナインを3連続バーディでスタートしたが、最終ホールのボギーでその勢いを削いでしまった。
「自分のベストのゴルフができないながらも何とかコースに対処できたのでハッピーですよ。このゴルフコースで「70」は御の字です。とても難しいコースですからね。ここは暑くて難しいの
で、最後にはああいう風に打たなくてはいけないんですよ」
イングランド第3の男、ダニー・ウィレットは2日目をノーボギーの「68」でラウンドし、通算5アンダーとしている。
地元の一番人気であるチャール・シュワルツェルとティム・クラークはその他3人の選手と通算3アンダーで並んでおり、ディフェンディングチャンピオンのトーマス・ビヨーンは通算8オーバーと大きく後れを取ったままとなっている。