ファイナルシリーズへ準備を整えた主役たち
待ちに待ったファイナルシリーズの初戦「BMWマスターズ」が開催される今週、2014年シーズンはとうとう佳境へと差し掛かり、中国・上海のレイクマラーレンGCにはワールドクラスの選手が集結する。
欧州代表として14年の「ライダーカップ」に出場した7選手に加え、グレンイーグルスでキャプテンとしてチームを栄光に導いたポール・マギンリーも総額700万ドルの大会に出場する。
欧州に勝利を決めるポイントをもたらしたジェイミー・ドナルドソン、昨年の「BMWマスターズ」で5位タイに入ったデンマークのトーマス・ビヨーン、フランスのビクトル・デュビッソン、スコットランドのスティーブン・ギャラハー、北アイルランドのグレーム・マクドウェル、イングランドのイアン・ポールターとジャスティン・ローズといったチームメイトたちが今大会で顔をそろえる。
9月に開催された米PGAツアーのフェデックスカップシリーズ第2戦を制した注目株の一人、米国のクリス・カークも出場者リストに名を連ねており、「レース・トゥ・ドバイ」のクライマックスを飾る高額賞金のかかった4大会から成る、欧州ツアーのファイナルシリーズのグローバルな魅力を反映している。
出場選手の誰もが1年前にこの大会で栄光を手にしたゴンサロ・フェルナンデスカスターニョの後に続く優勝を狙っているわけだが、中でも近年アジアの地ですばらしい成績を上げてきたイアン・ポールターは最も高みを見据える選手の一人だ。
彼の欧州ツアーでの直近の勝利は、同じく上海で開催された「WGC HSBCチャンピオンズ」でのものであり、その前には香港とシンガポールでも勝利を挙げている。
38歳のポールターは「『BMWマスターズ』はすばらしい大会になるだろう。僕はアジアが好きなんだ。アジアへ行くのが好きだし、レイクマラーレンのコースも好きだ。それに、アジアには僕の素敵なファンがいるんだ。アジアへ戻るのも、あのトロフィーをこの手で掲げるのも楽しみにしている」と述べた。
フェルナンデスカスターニョはタイトル防衛に臨むことになる。昨年、通算11アンダーでフィニッシュし、イタリアのフランチェスコ・モリナリとタイのトンチャイ・ジェイディーに1打差をつけて勝利を飾ったが、今大会には前回2位の2人もそろって出場する。
ランキングの上位から下位にかけてすべての選手が実り多き週にしようと目論んでおり、「BMWマスターズ」はその高額な賞金から、レース・トゥ・ドバイでの躍進を遂げる機会を選手たちに与えることになるだろう。
現在トップ15圏外にいる選手にとっては、シーズン終了時に上位15人に分配される500万ドルのボーナスプールを狙いに行く絶好のチャンスであり、ランキングが下位の選手にとっては、トップ60までしか参加できない、さらに賞金が高額のシーズン最終戦「DPワールドツアー選手権ドバイ」への出場へ向けランキングを上げるチャンスでもある。
「BMWマスターズ」は国際都市上海での2週連続開催の初戦であり、シャーシャンインターナショナルGCで開催される次週の「WBC HSBCチャンピオンズ」を経て、“ファイナル・スイング”の舞台は「トルコ航空オープン」へと移り、その後、賞金総額800万ドルのクライマックスである「DPワールドツアー選手権ドバイ」で終幕を迎える。