2014年 イタリアオープン

猛チャージのオットが堂々首位へ

2014/08/30 09:13

「イタリアオープン」2日目は見事なラウンドを披露したヘニー・オットが3打差の首位で大会を折り返す展開となったが、素晴らしいゴルフで盛り返しを見せたスティーブン・ギャラハーも土壇場での「ライダーカップ」出場へ一縷の望みを繋いだ。

オットは金曜日のチルコロゴルフ・トリノで10アンダー「62」という驚くべきスコアを出したのだが、これはギャラハーが9月にグレンイーグルスで開催される大会へ向けた最後の選考大会の第2ラウンドをスタートする僅か5分前のことだった。

グレーム・マクドウェルをかわして自動選出枠へ滑り込むには、日曜日に2位以上に入る必要のあるギャラハーは、オットが通算15アンダー、そしてそれを追うベルント・ウィスバーガーが通算12アンダーというリーダーボードの状況を鑑みたときの気持ちが、公にできるようなものではなかったことを認めた。

しかしながら、39歳のスコットランド人選手は7バーディ、1ダブルボギーに1イーグルを含む「65」の見事なラウンドで、自宅から僅か56キロの場所で開催される地元での「ライダーカップ」デビューに望みを繋いだ。なお、奪った7つのバーディのうち6つは「30」でラウンドしたバックナインで奪ったものだった。

「15打や12打差を追いかけてティオフする際は、もっと攻撃的にプレーして多くのバーディを狙いに行かなければいけないのは分かっているわけだから、ダブルボギーを叩いたとはいえ『65』で回れたのは嬉しいよ」とギャラハー。通算7アンダーで大会を折り返した彼は首位から8打差、そして2位からは5打差の9位タイにつけている。

「引き続きこの調子で行けたら良いね。どこかで好スコアを出さなければいけないのは分かっていたから、バックナインで勢いに乗れたのは良かった」。

「昼食時にリーダーボードを見ながら自分が考えていたことを公表できるとは思わない。いつもとは違った感じだったからね。正直なところ、2位の選手のことを見ていた、彼に詰め寄ろうとね。週末も『65』で回れればと思っているし、まあ、様子を見てみよう」。

「まだ2ラウンド残っているし、ゴルフでは色々なことが起こり得るからね。とにかく日曜に可能性を残しておくことが今の望みだ」。

パー5の1番で7番アイアンの2打目をピン側2メートルに寄せてイーグルを奪う理想的な出だしとなったギャラハーは、5番でもバーディを奪ったのだが、木々の中に打ち込み、その後3パットしてダブルボギーを叩いた6番では一時的に予選通過ラインを下回っていた。

それでもギャラハーは2打目で美技を見せた10番のバーディを皮切りに、8ホールで6つのバーディを奪うチャージを見せ、この大会で予選落ちした欧州代表チームのキャプテン、ポール・マギンリーが彼のために週末の多くの時間を割ける状況を作り出した。

初日が終わった段階では、来週火曜のキャプテンピックの発表へ向け、マギンリーはトリノ出身のフランチェスコ・モリナリは「十分意中にある」と認めていたが、そのモリナリは2日目を「72」とし、オットとは9打差となっている。

「ちょっと後退したけど、まだ2日あるから週末に何が起こるかと言う感じだ」とモリナリ。彼が「ライダーカップ」3大会連続出場を果たすには、この地元大会で2勝目を挙げる必要があると考えている。「ここは連日アンダーパーで回るのが難しいコース。フェアウェイを外してしまうとトラブルに陥るんだ」。

後続選手たちにとって悪いニュースは、オットはミラノで開催された2008年のこの大会を通算25アンダーで優勝しており、イタリアでの居心地をすっかり良くしてしまっているということだ。

「『62』を出すのはいつだって特別なことだけど、『59』は全く意識しなかった」とオット。彼は15ホールを終えた時点で10アンダーとしており、ヨーロピアンツアー初となる60切りにはラスト3ホール全てでバーディを奪う必要があった。

「ギャディが、17番をパーとすれば10アンダーのラウンドが見えてくるということを告げるまで、自分のスコアについては全く考えていなかったんだ」。

その17番でのボギーはこの2日間でオットが叩いた唯一のボギーだったが、最終ホールでは9メートルのバーディパットを決める見事な盛り返しを見せた。彼にとってこの大会は、6月に2度背中の手術を受けて以来、復帰後僅か2つ目の大会である。

「本当に良いプレーをした。ショットも良かったし、グリーンでも冴えていたからパットも良く決まった」と38歳のオット。「イタリアのコースはどこかしっくりくるところがあるし、これで勝てたら言うことなしだね。週末もこの調子でプレーできたらいいね」。

「手術後なので本来はまだ家にいるはずだったけど、良い感じだったし、先週予選通過できたのは驚きだった」。

オーストリアのウィスバーガーはこの2日間を連続してノーボギーの「66」でラウンドし、その2打後方にはイングランドのロス・フィッシャーがつけている。

2014年 イタリアオープン