2014年 メイド・イン・デンマーク

強風でも息のむゴルフ、ウォーレンが首位をとらえる

2014/08/17 08:42

第1回「メイド・イン・デンマーク」3日目は、極度に風の強いコンディションを物ともせず、息をのむゴルフをし5アンダーでラウンドしたマーク・ウォーレンが、ブラッドリー・ドレッジと首位で並んで最終日を迎える展開となった。

最大で秒速13メートルの風が吹き荒れ、ヒンメルランドゴルフ&スパリゾートでのスコアメイクが著しく難しくなる中、スコットランドのウォーレンは13番から3連続バーディとするなど、パッティングの冴えもあって8つのバーディを奪い、見事な「66」というスコアでこの日をラウンドした。

ウォーレンは、ウェールズのドレッジが15番でボギーをたたいた際には、一時的に単独首位に抜け出した。しかし、前日まで首位だったドレッジは17番でバーディを獲って盛り返した。この日のラウンドを「73」の2オーバーとし、ウォーレンと通算6アンダーで並んで最終日を迎えることとなった。

最終組で回ったドレッジ、デンマークのトービヨン・オルセン、イングランドのサイモン・ウェイクフィールドが18番でプレーしていた際、テレビのボランティア係員が医者の治療を求め、練習レンジへと移動しなければならない一幕もあった。

2006年の「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」以来の優勝を狙う欧州ツアー2勝のドレッジは、「タフな一日だったけれど、まだ首位タイというすばらしいポジションにいる。僕にできるのは、明日全力を尽くすということだけだ」と述べた。

「締めくくりが難しいものになった。誰だってああいうのは目にしたくないものだよ。あの男性は大丈夫なようなので、早く全快してほしいね」。

ウォーレンは2007年の「ジョーニー・ウォーカー選手権」で欧州ツアー2勝目を上げて以来、優勝から遠ざかっており、現在レース・トゥ・ドバイで33位につける。「ドライバーで打つ時でさえ、初めの2日間よりも風が強いのが分かったくらいだ。今日はバトルになるのは分かっていた」と述べた。

「知っての通りブラッドリーが少し先行していたから、僕は状況が少しタフになることを望んでいた。簡単なコンディションだったら、彼は引き離しに掛かるだろうからね。だから全体的には満足している。今日『66』を出すなんて、望外の結果だよ」。

「出だしは感覚にズレを感じていて、何度か緩いショットを打ってしまった。3番ホールの2打目を良い感じで打てたところから、良いゴルフがプレーできるようになった。このスタイルのゴルフをどちらかといえば楽しんだくらいだよ。低い弾道のショットを打っていくゴルフをね」。

ウォーレンは、先週の「全米プロゴルフ選手権」で15位タイに入り、「アバディーンアセットマネジメントスコットランドオープン」では単独3位に入った。2大会の合間に開催された「全英オープン」は39位タイで終えており、現在好調の波に乗っている。

「僕にとっては良い夏になっている。一貫して良いプレーができているんだ」

「『スコットランドオープン』はとても良い1週間になったし、『全英』でも良いパフォーマンスを継続した。素晴らしい日曜日とはならなかったけれど、先週の『全米プロ』も良い1週間だったね、トップ15入りしたわけだから」

「だから自信を持ってやっているし、自分のゴルフは良い状態で、今日のようなタフな日にあれだけのスコアを出せれば、さらに自信は深まるよ」。

2013年シーズンを怪我でふいにして以来、少しずつ調子を取り戻してきたドレッジは、金曜の終盤は6ホールで4つのバーディを奪って4打差の首位で大会を折り返した。

しかし、他の多くの選手と同じように、41歳のドレッジは土曜の強風吹き荒れるコンディションに手を焼き、4ボギー、2バーディでこの日をラウンドした。

とは言え、この強風の中では、彼のスコアでさえ賞賛に値する。首位の2人に最も迫っているのは、通算3アンダーのウェイクフィールドと北アイルランドのガレス・メイビンだ。

「アルストム・オープン・ド・フランス」で45位タイ、「スコットランドオープン」で51位タイに入ったメイビンは、「今日の風は僕の低い弾道に合っていた。北アイルランドで育つと、風のあるときに有利になるみたいだね」と語った。

「ここ数カ月は良いプレーができており、成績もそこまで悪くないんだ」

「明日は最後の方の組になるし、アドレナリンも出てくるだろうから、楽しみにしているよ」

メイビンとウェイクフィールドの1打差で、オルセン、イングランドのフィリップ・アーチャー、ウェールズのスチュアート・マンレイが続いている。

オルセン同様、この日集まった20,900人の観衆を沸かせた地元のトーマス・ビヨーンは、さらに1打差の5人のグループにいる。

3日目を2オーバーでラウンドしたビヨーンは「まずまずのプレーだったと思う。ただパターはさっぱりで、オープンなグリーンでは誇張なしでまったく入る気がしなかった。パターは全然だめだった」と述べた。

「今日は本当にとても難しかった。残念なラウンドで、チャンスを決めきれなかった」

「カップの縁に嫌われたのが何ホールかあって、そういうのはゴルフの一部だけれど、こうしたことも乗り越え続けなければならないし、明日は良いスコアを出して、(上位の選手に)プレッシャーを掛けたいね」

2014年 メイド・イン・デンマーク