ステンソンが定位置に浮上
地元の大会でギャラリーを味方につけたヘンリック・ステンソンが、「ノルデアマスターズ」3日目に「64」をマークし、エディ・ペパレルと並ぶ首位タイに浮上した。
世界ランキング2位のステンソンはこの日、7バーディを記録。7番では第2打を直接決めてイーグルを奪った。
ペパレルは「65」を記録し、通算13アンダーで欧州賞金ランキング1位に並び、アルバロ・キロス、スティーブン・ギャラハーは1打差の3位タイとして最終日を迎える。
土曜日のマルメは強風が吹くこともなく、ロースコアが出て当然とも言えるコンディションだった。そんな中ステンソンが今大会の最少スコアをマーク。
フロント9を「31」で終えたステンソンは、1番で3メートル弱のパットを沈めてバーディを奪った。最も大きな歓声を浴びたのは、ホールまで155ヤードの位置から8番アイアンでホールインさせた7番でのショット。
11番でもバーディを奪うと、14番では約1.5メートルのパットを沈めてバーディとし、スコアを伸ばした。だが、15番でボギーを叩いたことでペパレル、キロスに並ばれ、11番から4連続バーディとしたギャラハーに一時は抜かれてしまう。
3人のライバル達が揃って17番でボギーを記録したのとは対照的に、ステンソンは同ホールでバーディ、そしてパー5の最終ホールでもスコアを伸ばし、3日目を終えた。
7番ホールのイーグルについてステンソンは、「おそらくホールまで約3メートルくらいのところに落ちるとは思っていた。それが1.5メートルくらいのところに落ちて、バウンドして入った」とコメント。
「最高のショットだったよ。きっかけは前のホールでの6番アイアンだった。去年もアイアンで良いショットを何度も打てていたけれど、その時は決まらなかった。ようやく決まってくれて良かったよ」。
「ギャラリーの声援も素晴らしい。地元の観客の前でしばらくプレーしていなかったし、最近は結果を残せているから、周りからもサポートしてもらえていると感じるんだ。明日も楽しむ。まずは9ホールで良いプレーをすることを心掛けて、地元のファンのためにも優勝したい」。
「優勝できたら嬉しいね。これまでスウェーデンで勝ったことがないから、是非とも達成したい。チャンスはあると思う。長い1日になるだろうし、良い選手も揃っているからね。自分のプレーを続けて、重要な場面でも良いプレーをしないといけない」。
キロスとペパレルも序盤に好スタートを切った。飛ばし屋のスペイン出身は1番で約1.5メートルのパットを沈めてイーグルを奪取。英国出身ペペレルは1番から3連続バーディを記録。
欧州ツアー初勝利を狙うペパレルは、単独首位に浮上するチャンスを得たが、17番でボギーを叩きスコアを落とすと、最終18番では池に打ち込んでしまう。それでも素晴らしいリカバリーで挽回し、パーで凌いだ。
今シーズンはスロースタートながらも、出場したここ2大会ではトップ25に入っている。ペパレルは「楽しかったし、快適にプレー出来た」と、この日のラウンドを振り返った。
「調子は良いし、自分のプレーには満足している」。
「3連続バーディは最高だった。スコアを伸ばせたけれど、4番と5番ではチャンスを逃してしまった。それからスイングを崩してしまった。ただ、なんとか持ちこたえられた。ラスト2ホールはバーディで終わりたかったけれど、今日の結果にガッカリし過ぎているわけではないよ」。
「17番のスイングは良かったけれど、パットが悪かった。18番では風に少し流されてしまって、池に打ち込んでしまった。でも、全力を尽くした結果だから、気落ちする必要はない」。
「ヘンリックと首位で並んだから、明日は最高の1日になると思う。とにかく、これまでのようなプレーを続けるためには、集中を切らさないこと。そうすれば良い結果が得られるだろうから。まずは楽しみたい」。
「ヘンリックは世界でもトッププレーヤーの1人。好調だし、ここは彼の地元だからね。最終日を迎えるにあたっては、これ以上ないシチュエーションだと思う。自分にとってもエキサイティングなラウンドになるし、自分のプレーで、彼にとってもエキサイティングな戦いにしないといけない」。
2011年に欧州ツアー6勝目をあげて以降、負傷に悩まされてきたキロスは、1番でのイーグルのほか、5バーディを記録。最終18番では惜しくもイーグルを逃したものの、優勝の可能性を残したまま最終日を迎える。
フランスのビクトル・デュビッソンは「67」で通算11アンダーとして、単独5位につけている。