2013年 KLMオープン

迫りくる年波に打ち勝ち続けるヒメネス

2013/09/13 08:22
「若いもんには負けられん」。ヒメネスの言葉には積み重ねる努力のプライドがにじんでいる。

「KLMオープン」は初日を終え、このところの好調を維持しているミゲル・アンヘル・ヒメネスが後続に1打差をつけて首位に立った。

昨年、香港でツアー最年長優勝を飾った49歳のヒメネスはスコア「64」の6アンダーで初日を終えた。

オフの間にスキーで足を骨折したかつてのライダーカップのスター選手ヒメネスは、その後目覚ましい回復を見せ、「WGCブリヂストンインビテーショナル」と「オメガヨーロピアンマスターズ」でトップ5フィニッシュ、メジャーの全英と全米プロではそれぞれ13位と29位に入った。

ヒメネスはこの日、スタート4ホール中3ホールでバーディを奪うと、6番で最初のボギーを叩いたが、その直後の7番ホールでピンそば5フィートにつける見事なアプローチからバーディを奪いすぐさまスコアを戻した。

インに入り10番ホールをボギーとしてしまうが、その後ロングホールの12番で難なくバーディを奪い、続く13番ホールでも5フィートにつけるアプローチからバーディ。

しかし今日のハイライトはピッチショットを直接沈めた16番ホールだろう。そして17番ホールでは12フィートのパットを沈めパーをセーブし、最終18番では8フィートのバーディパットを沈め単独首位に躍り出た。

「太陽が出てきてから私のベストのゴルフができ始めたんだよ」とヒメネス。「16番ホールで40メートルのウェッジショットを直接沈められたのは良かった。そして最終ホールはバーディで良い締めくくりができた。とてもハッピーだね」「とても良いコースだし、コンディションも素晴らしい。今日はとても楽しめた。雨の影響で、いつもよりコースはソフトだったかもしれないがね。でも、明日からはもう少し陽がさして欲しいものだし、そうなればここから数日間はコースが乾いていくことになる」

「先週とても良いプレーができていたから、今週も良いプレーができると思っていた。セベ(バレステロス)のヨーロピアンツアー初優勝は1976年のこのコースでのものなんだ。ホセ・マリア(オラザバル)も1989年にここで勝った。だから私もここで勝ちたいね。そうなればとても素敵だ」

「若いもんをやっつけたいね!自分のケアはちゃんとしている。みんな私が葉巻やワインを好きなことを知っていると思うけど、ちゃんとトレーニングもして自分のコンディションを保っている。それが仕事だからね。私はこの仕事が好きだし、自分の人生が好きなんだ。だからあと何年かは続けたいと思っているよ」

スコアボード上位は混戦状態だ。ヒメネスの同胞パブロ・ララザバル、アイルランドのダミエン・マクグレーン、スコットランドのゲーリー・オアー、ポルトガルのファブリジオ・ザノッティ、イングランドのデービッド・ハウエル、そしてオーストラリアのロバート・アレンビーが1打差でヒメネスを追う展開となっている。

ザノッティは来季のヨーロピアンツアーのシード権をかけて戦っているが、現在レース・トゥ・ドバイでは152位まで順位を下げており、この大会が終わると今季は残り4戦でシード権が得られる110位以内に順位を上げなくてはならない。

「数年前に僕はここで良いプレーができた。だから僕はオランダが好きなんだ」とザノッティ。「その時の良い結果を思い起こすんだ。良い思い出の場所で良いゴルフをする。いま僕にそれが起きているんだよ」

マクグレンのシード権も2週間前のウェールズで6位に入りレース・トゥ・ドバイで94位に順位を上げるまで危ない状況だった。そして彼はその好調を維持し、初日は5バーディ、2ボギー、1イーグルというゴルフを披露した。

「今日はスタートからフィニッシュまでとても良いプレーができた。とても楽しんでいるよ」と42歳の彼は言った。「コースはとても良い状態だ。天気も今朝は幾分穏やかだったね」「全体的に今日はとても良い1日だった。ここからの数日間に向けてしっかりとした礎を築けたのは間違いないね」

今季の目標を「DPワールドツアー選手権」出場に定めているハウエルは、ノーボギーで初日を終えた。同じくノーボギーのララザバルは、5度のトップ5フィニッシュをしている今季の初優勝を目指している。

ヨーロッパに復帰したベルギーのニコラス・コルサーツは、序盤に3ボギーを叩くスロースタートとなったが、その後はイーブンパーまでスコアを戻したものの、最終9番ホールでティショットを大きく外したことにより、ライダーカップのスター選手である彼はこのホールを7打のトリプルボギーとする代償を払い、結局スコア「73」で初日を終えた。

2013年 KLMオープン