膝の負傷をものともせず、スイスの地で輝きを見せたラヒリ
「オメガ・ヨーロピアン・マスターズ」初日は、痛みを抱えながらプレーしたインドのアニルバン・ラヒリがスコア「63」を叩きだし8アンダーでトップに立った。
4週間前に捻った膝の負傷が完治してない26歳のラヒリだが、この日は2つのイーグルを奪うゴルフで2位に2打差の首位に躍り出た。しかし、クランスを知り尽くしたミゲル・アンヘル・ヒメネス、そしてトーマス・ビヨーンと、最近ヨーロピアンツアーで優勝したポール・ケーシー、そしてトミー・フリートウッドも充実した初日を終え首位争いを演じている。
「僕は15歳の時に前十字靭帯を痛めた経験があるんだ。だからとても厳しいラウンドだったね」とラヒリ。
「15日間ボールが打てなかったんだ。月曜日はこの1ヶ月間で4度目のラウンドだった。今回は自分に特に何も期待をせずにここに来たんだ。ただゴルフを楽しもうとね。恐らくそれが今日良いプレーができた要因だろうね」。
ラヒリはちょっとした既視感にとらわれているかもしれない。昨年、彼は初日を終えて首位タイに立っていながら、2日目は天候の急変により予選落ちを喫した。
共催のアジアンツアーで3勝を挙げているラヒリは、今年も同じ運命に苦しむのは避けたいところだ。
「去年はその事実を受け入れるのが本当にきつかった。でもそこから多くを学んだよ」と彼は加えた。「去年はとても寒かった。あれにアジャストするのは大変だったよ。とても厳しい教訓を学んだ。でも人生にとって重要な教訓だった」。
2週間前にグレンイーグルスでヨーロピアンツアー初優勝を果たしたフリートウッドは、インスタートの前半を「34」で折り返すと、後半は1番のロングホールでイーグルを奪い、更に3バーディを奪って初日を「65」の6アンダーで終えた。
かつてのチャレンジツアーNO.1であるフリートウッドは、ツアー初優勝を遂げた翌週のウェールズでは予選落ちを喫している。しかし、22歳の彼は、プレッシャーを処理する術を身につけたと感じているようだ。
「月曜日からとても良いゴルフができているよ」とフリートウッド。
「あれはとても忙しい1週間だったね。あんなに忙しくなるとは予想していなかったよ。僕にとってのツアー初優勝の後で難しい試合だったけれど、とても期待外れだった。でも、次に優勝した時は気構えができていると良いね」。
フリートウッドのスコアに並んだのは、2010年のこの大会の勝者で、今大会で25年連続出場となるヒメネス、そして「アイルランドオープン」の勝者で、この日の午後のラウンドではベストスコアを出したケーシー。
「とても良いスタートが切れたよ」とヒメネス。「今日はとても良いプレーができた。このコースは目をつぶっても回れるね!」。
そのヒメネスからタイトルを奪う形で2011年に優勝を飾ったトーマス・ビヨーンは、ヒメネスからさらに1打後方の5位につけている。