「全米シニア・オープン」優勝者:ドン・プーリーとは?
メジャー優勝8タイトルを誇るトム・ワトソンと3ホール・プレイオフに2ホールのサドンデスまで、対等に渡り合った新チャンピオン、ドン・プーリー。今年50歳になったばかりのプーリーはクオリファイからの進出で優勝、と初の快挙。また彼にとっての15年ぶりの優勝が初メジャー・タイトルと文字通り「新星」のごとくシニア界に登場したプーリーとはいかなる選手なのだろうか?
PGAツアーで2勝あげているドン・プーリーにとって、今までのキャリアの頂点は1987年。「メモリアル」で優勝し、「ベイヒル招待」で100万ドルのホールインワンを達成した年だった。また1985年には最小平均スコアを称える、バードン・トロフィーを受賞。1988年と1997年にはパット率でPGAツアーのトップにたった。そして昨年、シニア入りした。
ドン・プーリー
「昨年は決してプレーが悪かったわけではないが、優勝できなかった。Qスクールにはいきたくなかったから必死だったけど、結局はQスクールの難関を突破しての今シーズンとなってしまった。」
今季、14参戦でトップ10入りは3度のみ。優勝候補としてはブラックホース的存在のプーリーは、たった4時間の睡眠で最終日に挑んだという。
ドン・プーリー
「最終日の前の晩はそんなに緊張していなくて、すぐ眠れたんだ。でも歳をとってくると早く起きちゃうんだよね。そこからだよ、急に緊張してきてぜんぜん眠れなくなってしまったんだ。」
そんなプーリーにとって今回の勝因を尋ねると。
ドン・プーリー
「16番だね。ティショットをミスして、最終日最初のミスだったんだけど、深いラフ、ひどいスタンスでね、グリーンオンするには手前の2つのバンカーの間を通さなくてはならなくて、かなり厳しい選択だったんだ。でも狙いどおりに打てて、そこからパットも決まりパーセーブできた。このパーが大きかったんだ。それと、サドンデス2ホール目、最後のパット。一度セットアップに入ったけど、どうしてもしっくり来なくて、仕切りなおしたんだ。ちゃんと打てば入るパットだと思えたから、自分のベストを出したくて、納得するまで打てなかったんだ。仕切りなおしたことでよけい緊張したけど、ちゃんとラインを見直したことで入れることが出来たんだ。」