フェアウェイキープ率ワースト3で優勝する方法!?
ブルース・リツキが「全米シニアオープン」を見事優勝したが、ツアーを優勝するには高い数値を誇るはずのフェアウェイキープ率とグリーンオン率が、驚くべき数値となってあらわれた。最終日に入った時点でブルース・リツキはトム・ワトソンに4打差のリードをしていた。しかし3日間のラウンドを検証すると、3日目までのフェアウェイキープ率を見てみると、リツキは23/45なのに対し、ワトソンは36/45とかなり上回っていた。
そして最終日、リツキは出だし1番からフェアウェイを外し、グリーンへのアプローチもミスしてボギーとした。2番でもフェアウェイをとらえられなかったが、グリーンサイドバンカーからのみごとな寄せでパーセーブ。
トム・ワトソン
「リツキが苦戦しているなと見ていたよ。だから私がもう少しプレッシャーをかけられればチャンスがあるかなと思っていた。でもリツキはオイル漏れしてエンジンから煙が出ているような状態だったけれど、最後までエンジンが止まらなかったという感じだね」
最終的にリツキーのフェアウェイキープ率は28/60で予選通過選手中58位とワーストの3位。一方のワトソンは47/60とベスト2位。優勝するための条件を完全に無視した方法での優勝だが、ゴルフの勝ち負けを決めるのは内容でなくスコアということを思い知らされた結果であった。
ブルース・リツキー
「コースに甚振られて、いまは疲労困憊だけど、自分が苦手なコースを何とか克服しようという努力が優勝に繋がるのかもしれないね」
同じインバネスクラブで開催された1979年の全米オープンとまったく同じ総距離で行われた今年の「全米シニアオープン」。リツキーの優勝スコアである7アンダーは1979年の優勝者、ヘイル・アーウィンよりも7打上回った結果となった。
◇フェアウェイキープ率
1位:80.0%=ウェイン・レヴィ
2位:78.3%=トム・ワトソン
3位:76.7%=クレイグ・スタドラー
4位:73.3%=ブルース・フライシャー
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58位:46.7%=ブルース・リツキ