中島啓太「悔しい思いを忘れずにプロに」/世界アマチーム選手権
◇男子アマチュア◇アイゼンハワートロフィー 世界アマチュアゴルフチーム選手権 最終日(3日)◇ル・ゴルフ ナショナル(6991yd、パー71)、ゴルフ・ド・サンノムラ ブルテッシュ(6821yd、パー72)/フランス
3人のうち上位2人のスコアを採用する団体戦で、日本は通算20アンダー7位に終わった。世界アマチュアランキング1位で出場してチームをけん引した中島啓太(日体大4年)は、「最後の世界アマですし、このユニフォームを着てプレーするのは最後だったので、考えることが多かったんですけど、この4日間で悔いのある一打はなかったですし、最後まで攻めきれたので良かった」と胸を張った。
最終日は1イーグル3バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「71」。個人戦は通算1オーバー53位に終わったが、「もちろんプレッシャーを感じなかったわけではないんですけど、楽しい1週間だったことに間違いはない。こうしてチームとして1試合戦うことは濃い時間だと思うので、すごく楽しかった」と充実の4日間を振り返った。
個人戦で初日から3日目まで首位を守り続けた蝉川泰果(東北福祉大4年)は、最終日に1バーディ、3ボギー「73」とスコアを落とし、通算16アンダー2位で終えた。トップに1打及ばず「4日目はこういう形で終わると思っていなかったので、悔しい」と肩を落とした。
「一番悔しいのは、団体。個人もそうですが、自分なりには耐えて頑張った方で、このコースはやはりひとつダメだとボギーを打つセッティングなので。調子悪くても、パーを積み重ねられなくて、悔しい」と唇をかんだ。
それでも、この大舞台で4日間戦い抜いた経験は、きっと大きな糧になる。「戦略の大切さを学んだ。芝が日本と違うので、今度また戻ってくるときにはどんな芝でも対応できるようなアプローチやパターが必要」と前を向いた。
個人戦を通算3オーバー61位で終えた岡田晃平(東北福祉大3年)は、チームで唯一の3年生。大舞台で頼りになる先輩2人と共に戦い、「本当にいい思い出になりましたし、勉強になりました。世界のトップアマと日本のナンバーワンであろう選手とプレーできて、僕にとっては宝物で、良い勉強をさせてもらいました」と話した。
今後は積極的な海外進出にも目を向ける。「日本だけ、という小さい考えはやめて、世界へ広い視野を持っていきたい。世界の上手い選手を見習って、来年や次の試合で、自分の糧にしていければ」と飛躍を誓った。
世界アマチュアランキング1位の証、マコーマックメダルを2年連続で授与された中島は、今秋にプロ転向を予定している。
「今年は、(海外)メジャーも3試合出ましたけど、この試合が一番手が震えて緊張した。やはり特別な試合だと思うので、今回の悔しい思いを忘れずにプロになりたい。またナショナルチームのみんなにしっかり受け継げたと思うので、応援しながら僕ももっと上を目指して頑張りたい」。“世界1位”の称号を引っ下げて、プロの舞台に乗り込む。