チームアジアが6戦全勝の快進撃!上原もアニカに勝利!
アジア選抜と世界選抜による女子ゴルフ対抗戦の「レクサスカップ」が、12月7日(金)、開幕を迎えた。過去2回はシンガポールで行われていたこの大会、今年はオーストラリア・西オーストラリア州のパースに舞台を移して行われている。会場のザ・バインズリゾート&カントリークラブは、全長6,634ヤードと距離がある上、巨大かつアンジュレーションのきついグリーンが特徴で、なおかつ風も強く吹きぬけるコースとあって、戦前から相当タフな戦いになると予想された。さらに選手を惑わせるのがコース内に異常発生しているハエ。今年はパース地方の例年にない涼しさで異常繁殖したとかで、プレー中でもおかまいなく、人に群がってくる状況だ。
12人1組となって戦うメンバーのうち、韓国人プレーヤーが9人を占めるチームアジア。そんな中、ただ一人の日本人として参戦しているのが、今季日本女子ツアー賞金ランク25位と、年々着実な成長を遂げている上原彩子だ。上原は台湾のキャンディー・クンとのペアで、初日から最強女王アニカ・ソレンスタムと、スコットランドのカトリーナ・マシューとのペアと対戦した。
1日目は、1つのボールを交互に打ち合うオルタネート方式による4サムマッチプレーで争われる。大事なスタートホールのティショットを任された上原。「めちゃくちゃ緊張しました!」とは言うものの、見事にフェアウェイをキープしてギャラリーの拍手を浴びていた。その1番パー5では、上原と同じくティショットを放ったソレンスタムが、3rdでグリーンを捉えきれず、チームインターナショナルはボギー。上原は1mちょっとの大事なパーパットをしっかり沈め、幸先良く1アップとした。
チームインターナショナルは続く2番でもボギー。チームアジアの2アップとなったが、4番パー3ではマシューのティショットがピン手前50cmのスーパーショットで差を詰められ、6番では逆に右ラフからの上原の2ndが左ガードバンカーにつかまりボギー。スコアをオールスクエアに戻されてしまう。
しかし、この空気を変えたのが8番、上原の2nd。「残り130ヤードを8番で」というショットがピンそば50cmにピタリ!楽々1アップを奪い返すと、続く9番、10番と3連続で取って、あっという間にチームアジアが3アップとする。
だが、強豪ペア・チームインターナショナルも黙ってはいない。12番ではチームアジアのミスを見逃すことなくきっちりパーセーブで1つ取り返し、続く13番ではマシューが4mの下りのパットをねじ込んで1ダウンまでスコアを戻す。過去レクサスカップでは負けたことがない(5勝1分)ソレンスタムを擁するだけに、このまま引き分けもしくは逆転の可能性も出てくるかと思われたが、焦りを見せ15番、16番と連続ボギーを叩いたチームインターナショナルに対し、風にも負けず、ハエにも負けず、着実にパープレーに徹したチームアジアペアが、3&2で初日のマッチをものにした。
タフなコンディションの中、バーディでアップを奪うというより、ボギーを叩いたチームが負けていく展開となったが、驚くべきはチームアジアの快進撃。全てのペアが勝利を収め、合計ポイントで6対0と大きくリードして明日の4ボールマッチに進むこととなった。上原は明日もキャンディー・クンとのペアで、史上最年少メジャーチャンピオンのモーガン・プレッセルとステイシー・プラマナスド対戦する。