D.ラッセルが逆転勝利! キム・ジョンドクが賞金王に輝く
◇国内シニアツアー最終戦◇富士フイルムシニアチャンピオンシップ最終日◇ザ・カントリークラブ・ジャパン (千葉)◇6,994ヤード(パー72))◇曇り◇ギャラリー数3899人
最終戦のタイトルと賞金王を決する最終日、上位では熾烈なバーディ合戦が繰り広げられた。その中で勝利を手にしたのは、1打差の2位タイからスタートしたデビッド・ラッセル(イングランド)。5バーディ、1ボギーの「68」をマーク、通算11アンダーで逆転勝利を飾った。
通算9アンダーの単独2位にはキム・ジョンドク(韓国)が入り、今季の賞金王タイトルを獲得。通算8アンダーの3位タイに冨永浩と白浜育男。通算7アンダーの5位タイに、この日のベストスコア「66」をマークした芹澤信雄と中嶋常幸が浮上した。逆転賞金王には優勝が最低条件だった室田淳は1つ落とし、通算2アンダーの17位タイで終えた。
<デビッド・ラッセル「今日が一番うれしい」>
国内シニアツアー4度目の出場で、タイトルを獲得したラッセルは、昨年の欧州シニアツアー賞金ランク6位という強豪だ。最終日も5バーディ、1ボギーの手堅いゴルフで混戦の優勝争いを抜け出すと、後続に2打差をつけてツアー初勝利を飾った。「プロゴルファーになって38年、今日が一番うれしい」と勝利の喜びに浸った。「9、11、12番のバーディで流れが変わった」と波に乗り、さらに14番で約25mを沈めたときは、「今日は僕の日だ」と勝利を確信したという。昨年の欧州シニアツアー賞金ランク上位10人(うち希望者3人)に付与される出場資格で、今季国内シニアツアーに参戦しているのだが、この優勝で来季から2年間のシードが与えられる。
<キム・ジョンドク、優勝を逃すも賞金王決定で有終の美!>
2日目以降、レギュラーツアー時代からキムのバッグを担ぐ柿沼キャディとタッグを組んで臨んだ最終戦。一時は首位タイに並ぶ追い上げを見せるも、トップを快走するラッセルを捕らえることができず、単独2位でフィニッシュ。優勝と、賞金王のタイトルがかかるこの大一番で、「室田さんとは2日目を終えて3打差あったので、大丈夫だと思っていた」と自信を持って臨んだと話す。「初日の出遅れがなければ…」と優勝には届かなかったものの、国内シニアツアー賞金王のタイトルを獲得し有終の美を飾った。昨年のレギュラーツアー男女に続き、ここでも韓国人の賞金王が誕生した。
<中嶋常幸「今の僕には精一杯」>
7位タイからスタートした中嶋は、スタートから連続バーディを奪った。6番をボギーとするも、7番から9番では3連続バーディの猛攻で一気にスコアボードを駆け上がった。2位タイで迎えた18番(パー5)の2打目、「狙うしかないでしょ」と中嶋は勝負に出たが、「僕の力、技術力を以てして、オンすると思っていた」と放ったショットはグリーン右の池につかまりボギー。5位タイでのフィニッシュとなった。「今の僕には精一杯。調子が少しずつ戻ってくると思ったら、残り2試合(レギュラーツアー)しかないけど…。しっかり頑張りますよ」と、まるで自分に言い聞かせるような言葉を残して、クラブハウスへと引き上げた。