中野晶、猛追の逆転V!
1998/07/26 18:00
磐石かと思われたP.ハーストが思わぬ74と崩れ、アイアンの冴えを見せた中野晶が67と逆転。2年ぶりの優勝を遂げた。これでツアー6勝。
中野はアウトで2バーディ、1ボギー。インに入ってからは5バーディ、1ボギーと走り続けた。本来のアイアンの切れが完全復調。バーディはほとんどが2メートル内外にぴったり付けてのもので危なげなく逆転、そして逃げきった。
「午前中は差をつめていったところで8番でピンチ。もうほとんどダボというところでした。このパットが入らなかったら、またイメージが狂ってくるんだろうなと思っていました」
その瀬戸際の3メートルを決めてボギーセーブ。まだ頑張れる、という気持ちになれた。そして次の9番でバーディ。10番でもバーディでついにハーストに追いついた。その後はたたみかけるようなバーディラッシュ。結果的には2位に3打差をつけた。
「今年は2回優勝争いをしてどれもバタバタしてしまったけど、今回はウソのように落ち着いていた。今回は優勝争いをしっかり意識して、ボードを見ながらプレーして勝つのが課題でした。ほんとうに幸せな感じ。優勝カップは重たかったです」。
不動裕理はノーホギー、5バーディのラウンドで一気に2位に急上昇した。「67はベストスコアです。トップとの差があったので、伸ばしてアンダーパーで上がれれば上出来という程度に考えていました」
優勝に関係ないところにいるときに限って、いいスコアが出たりするのだという。そのパターンで先に5アンダーでホールアウト。中野のスコア次第ではプレーオフの可能性すらあった。ちょっと期待させられて、しかし離された。「期待はしていなかったんですけど・・。ま、最後はこんなもんですよ」 まだ21歳。初勝利が待たれる。