不動裕理、ついにプロ初勝利
1999/11/14 18:00
一歩先を走る中野晶、追う不動裕理。マッチレース展開の均衡が破れたのは14番からの不動の3連続バーディだった。14番バーディでついに中野に追いつき、15番で逆転。16番では中野のイージーミスもあって一気に3打差。
しかし最終18番、意地のバーディを放りこんだ中野に対して不動はまさかの3パット。結果的には首の皮一枚、スレスレの勝利だった。これで不動裕理は万年2位・3位の嬉しくないジンクスを解消。遅過ぎたプロ初優勝を飾った。
「後半、すごく長く感じられました。緊張していたからだと思う」という不動裕理。本心から2位でいいと思っていた。ところが14番からのバーディラッシュで気がついたら首位。「心の準備ができていなかった。16番ぐらいから緊張し始めました。パターがシビれました」
最後のパットは短かった。入れれば2打差で優勝。同じ組の高又順に「最後は入れなさいよ」と言われたのにシビれて外してしまった。もちろん優勝は優勝だが、申し訳なくて高又順にわざわざあやまった。
「これまで2位には何度か入ってますが、競り合った2位じゃありません。だから自分としては、優勝はまだまだ、と思ってました」ともいう。副賞のダイヤモンドは似合うようになるまでしまっておくそうだ。獲得した賞金も貯金する。「来年、再来年、どうなるかわかりませんから。これからも2勝目3勝目は狙うけど、いちばんの目標は毎試合上位に食い込むことです」
「不動さんがいいゴルフをしてたので、つい自分の中に力みを作らせてしまった。3パット3回は反省材料ですが、でも好感触の2位です」と破れた中野晶。不動には「今度は負けないぞ」と言っておいたそうだ。