表情とは裏腹に落ち着いたプレーで初優勝をあげた
国内女子ツアー「プロミスレディスゴルフトーナメント」は、初日に3アンダーをマークし初の単独首位に立った井上真由美が、2日目、そして最終日に1つづつスコアを伸ばし、通算5アンダーで首位を1度もあけ渡さない完全優勝で初の栄冠を手にした。
2日目のスタート時には緊張で涙が出てきたという井上、最終日のスタート時には「自分で何をやっているのかわからなかった」というほど緊張していたようだ。しかし、1番ホールでティショットを大きく曲げてしまい、キャディから「これで緊張しなくてすむ」とアドバイスを受け我に帰ったという。
それでもこのホールをボギーにしてしまい、スタートでバーディを奪った肥後かおり、黄玉珍などに逆転されてしまった。周りが優勝経験豊富な選手ばかりで、ずるずると後退してしまいそうな展開だったが、井上は出足のボギーを引きずらずパーセーブを繰り返し6番でバーディを奪った。
中盤上位陣がつまづき、優勝争いは同じ最終組の井上、服部道子の一騎打ちになった。15番で服部がボギーを叩き3アンダーで並ぶと16番パー3で井上がバーディを奪い再び1歩リード。続く17番では服部が8メートルほどのバーディをパットを決め並んだが、井上は落ち着いて2メートルのバーディパットを入れ返した。
そして最終ホールも冷静に3オンに成功し、やはり2メートルほど残したウィニングパット(パーパット)を沈め、サンバイザーで隠しながらも嬉し涙を流した。
プロ6年目の井上はこれまで2位という成績を残してはいるが、自分のショットで優勝が決まるような優勝争いは初めてだった。今年から始まった新しい大会で初優勝の選手が現れたのは何かの縁なのでろうか。
今シーズンまだ2試合目だが、今年も多くのニューヒロインが現れそうな気配だ。来週以降の試合も楽しみになってきた。